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393話 ゼロの執行人 ページ44






これはただの爆発事故ではない。


爆破テロだ。



劇場版という建前もあるが、俺の勘がそう告げている。

零さんに連絡はつかなかった。



割れたカップの破片を片付け、濡れた床を拭いてから、俺は彼へ連絡をした。




『もしもし、コナンくん』

《Aさん…!どうしたの?》

『いや、今朝のサミット会場の爆発が気になって。そっち、何か話は聞いてない?』


高確率で、この主人公は巻き込まれているはずだ。



『…なんか騒がしいけど…』


コナンの電話越しに、男性が怒鳴っているような声が聞こえる。
この声は、毛利さんだろうか。



《それが…事件現場からおっちゃんの指紋が見つかったらしくて、警察が来てるんだ》

『毛利さんの指紋が?』

《もちろん、おっちゃんがそんなことするはずねぇし、間違いだとは思うんだけど》

『…そっか、なるほど。ありがと』

《あ、Aさん!あとでちょっと会えないかな》



何か相談でもあるのだろうか…。



『わかった。夕方そっちに行く』


そう言って電話を切った。


するとちょうどメールが届いた。




零さんからだ。

慌ててメールを開く。



“少し怪我をしているが、問題はない。だが、しばらく家には帰れそうにない。何かあったら連絡する”



無事だという事実にホッと胸を撫で下ろした。


爆発の件を調べるんだろう。
これがテロだと、零さんも気づいているんだ。


だから、毛利小五郎を…。



『…それが公安、だもんね』


だとしたら…、コナンが真実に辿り着くまで、2人は敵対することになる。


だけど、恨まれようと正義のためならばどんな手段でも構っていられない。




それが俺たちの仕事だ。


毛利さんをテロの犯人に仕立て上げ、その間に真実に辿り着く。

毛利さんを標的にしたのはおそらく、コナンの力を借りるため。


大切な人を悲しませないように彼は動くから…。



でも零さん…きっとあの名探偵ならそんな回りくどいことしなくても、協力してくれると思うんだけどな。



“わかった。気をつけて”とだけ送信した。



とりあえず夕方にコナンと会って、詳しく話を聞くか…。




394話 ゼロの執行人→←392話 ゼロの執行人



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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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096 - 柳さん» いえいえ!こちらこそありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2019年7月13日 14時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 096さん» なるほど、説明ありがとうございました!これからも頑張ってください (2019年7月12日 6時) (レス) id: 6c07f7b951 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 柳さん» 現生は、少し乱暴な現金の類語で、生の現金という意味です…!紛らわしい書き方をして申し訳ありません…!ご意見ありがとうございます! (2019年7月11日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 397話の「い、一回払い…しかも現生かい…」のところ、「現金」ではないでしょうか…?間違っていたら申し訳ございません (2019年7月10日 23時) (レス) id: 6c07f7b951 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 花奏さん» コメントとお祝いのお言葉ありがとうございます!内容をお褒め頂き、とても嬉しいです…!!お気遣いもありがとうございます!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年7月6日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:096 | 作成日時:2019年6月16日 21時

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