338話 ページ39
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「よお」
『…やあ。先日ぶり』
デパートの爆破テロ事件から数日。
体がなまらないように、ジャージ姿で日課になりつつあるジョギングをしていると、マフラーで顔を半分覆った男子高生に声をかけられた。
『もうすぐ年明けなのに、デートとかしなくていいわけ?』
「で…っ!?そ、そんなんじゃねぇし…」
『それで、俺のことが気になってわざわざ会いに来てくれたわけ?キッド』
「外でその名で呼ぶなよな。…そうだよ。もやもやを残したまま、年は越したくねぇからな」
『それにしても、よくここがわかったな』
「前に教えてもらった店に行ったら、黒瀬さんはもう辞めたって言われるし…。米花町にいることはわかってたからな。黒瀬さん鍛えてるみたいだったし、このジョギングコースを通ると踏んで、張り込んでたわけだよ。さすがに、家までは特定できなかったけどな」
『家を特定したら、君とは縁を切るよ』
いくら味方といえど零さんの迷惑になりえるかもしれないことはできない。
『それに、会いたいなら連絡してくれればよかったのに』
「なんか癪だったんだよ。いつも黒瀬さんの方が上手だからよ」
この子も大概、負けず嫌いだよな…。
まぁ、怪盗やってればそうか。
『とりあえず、寒いから移動しようか。そこの喫茶店でいいよね?』
「…ああ」
近場にあった喫茶店に入り、快斗はホットチョコ、俺はホットココアを頼んだ。
運ばれてきたそれらに口をつけてから、本題に入る。
『さて。答えられることは答えるよ』
何を聞かれるかは、だいたい想像がつくけど。
快斗に真実を話すか話さないかは、まだ決めていないけど、流れで決めるか。
「黒瀬さん、“元”警察官だったのか」
『うん。そうだね』
「それに、悪の仮面をかぶった正義の味方って言ってたよな。…潜入捜査官、公安警察、だったんじゃないか?違法捜査や、潜入捜査で悪いこともするからな」
『頭がいいやつばかりだな、ここは』
やれやれと肩を竦める。
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096 - ayumigomaさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけているようで嬉しいです!頑張ります!!これからもよろしくお願いします! (2019年6月7日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
ayumigoma(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています。頑張って下さいね(〃ω〃) (2019年6月7日 0時) (レス) id: 364bfd5e94 (このIDを非表示/違反報告)
096 - りりこスタイルさん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただける小説を書きたいと思いますのでよろしくお願いします! (2019年6月4日 12時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
りりこスタイル - いつも楽しませてもらってます。これからも応援してます。続き楽しみです! (2019年6月3日 22時) (レス) id: b80200442e (このIDを非表示/違反報告)
096 - シズキさん» そこまで言っていただけるとは…!本当に嬉しいです!!これからも、飽きさせてしまわないよう、試行錯誤して書いていきますので、よろしくお願いします!こちらこそありがとうございます!! (2019年6月3日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2019年5月23日 22時