314話 ページ15
『…あの……』
「あ…僕は江戸川コナン。Aさん…、真白お兄さんとはお友達だったんだ」
「……僕は安室透です」
子供と、かっこいい大人と知り合いなんて、僕はどんな人間だったんだろうか。
「真白お兄さん、随分大人びてるね。僕とそう歳変わらないのに」
『…そんなことないよ。……しっかりしないと、いけないんだ』
「え…?」
最後が聞こえなかったようで、コナンくんという子供は首を傾げる。
「とりあえず、医者を呼びましょう」
安室さんという男の人がボタンを押してすぐに、お医者さんと看護師さんが部屋に入ってきた。
いろいろ質問されて、包帯が巻かれた頭を診てもらって…。
コナンくんと安室さんの予想通り、僕の記憶は8歳まで退行していると診断された。
自宅療養でも問題ない、と言われ、今日は帰ることになったのだが。
『…帰るって、どこに帰るの?』
一気に不安に襲われた。
お父さんもお母さんも、もういない…。
僕のことは、誰が引き取ることになったの…?
「…僕と、君の家だよ」
優しい表情で、お兄さんは僕の頭を撫でた。
『…僕と…お兄さんの家…?』
「そう。大人の君は僕と一緒に住んでいたんだよ」
『…どうして?お兄さんは僕の親戚の人?』
「……違うよ。大人の君とは友達でね」
笑っているけど、どこか悲しそう。
この人にとって、大人の僕は大事な人だったんだと思う。
早く記憶を戻して、大人の僕をこの人のところに返してあげないと…。
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096 - ayumigomaさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけているようで嬉しいです!頑張ります!!これからもよろしくお願いします! (2019年6月7日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
ayumigoma(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています。頑張って下さいね(〃ω〃) (2019年6月7日 0時) (レス) id: 364bfd5e94 (このIDを非表示/違反報告)
096 - りりこスタイルさん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただける小説を書きたいと思いますのでよろしくお願いします! (2019年6月4日 12時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
りりこスタイル - いつも楽しませてもらってます。これからも応援してます。続き楽しみです! (2019年6月3日 22時) (レス) id: b80200442e (このIDを非表示/違反報告)
096 - シズキさん» そこまで言っていただけるとは…!本当に嬉しいです!!これからも、飽きさせてしまわないよう、試行錯誤して書いていきますので、よろしくお願いします!こちらこそありがとうございます!! (2019年6月3日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2019年5月23日 22時