246話 ページ47
「風見。これはどういう状況だ」
「え、ふっ、降谷さん!?」
眉を顰めて俺を見ている零さんを見て、風見さんは顔を蒼白にさせる。
他の公安の人が俺の下にいた男を連行していき、俺は立ち上がる。
ポアロで仕事中、風見さんからの連絡を受けて駆けつけてきたようだ。
「Aに会ったとは聞いていたが、なぜこいつが対象を捕縛している？」
『俺が一番近いところにいたからさ。あと、こっちがアタリだからって助言したのも俺。実際捕縛に成功したんだから、あまり風見さんを責めないであげて？降谷さん』
わざと苗字で呼んで風見さんを庇うと、零さんの眉間の皺は一層濃くなる。
『でも、下に見張りを置かないのはいただけないな。俺がいなかったら、大事な情報を持ったあいつに逃げられてたぞ。ここで逃げられれば次捕縛するのは困難だ。それと、こっちの班が捕縛されたと知ったら、もう一方が逃亡する可能性がある。最悪、少数で犯行を実行する可能性も十分にある。すぐに人員をもう一方に向かわせて――…』
「A」
零さんに名前を呼ばれて、ハッと我に返った。
風見さんは困惑した表情で俺を見つめていた。
「風見、こいつの言う通りすぐにもう一方の捕縛へ向かえ。僕もすぐ行く」
「わ、わかりました」
風見さんは慌てて部下に指示を出してこの場から立ち去っていく。
零さんと２人きりで残されて、気まずい空気が流れる。
「なぜ連絡しなかったんだ？」
『充電切れてました…』
「はあ…まったく…。指示が的確で、無事に捕縛できたからよかったものの…、一歩間違えればお前の身を危険にさらすことになるんだからな」
『まぁ、この世界ではそうだよな。つい体と頭が動いちゃって…』
しゅんと頭を下げると、優しい手が頭を撫でた。
「…でも、よくやった。お前の助言がなければ、今頃陽動に踊らされて、やつらを逃がしていたからな。それに、公安警察としてのお前の顔を、垣間見ることが出来て少し嬉しかったんだ」
顔を上げると、零さんは笑っていた。
「先に帰ってろ。僕もすぐに帰る。送ってやれなくてすまない」
『ううん、俺は大丈夫。気をつけて』
車に乗り込んで去っていく零さんを見送って、俺も帰路についた。
なんだか懐かしくて、楽しかった、なんて思ったのは、内緒の話。
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優(プロフ) - わかりました！返信ありがとうございます！ (2019年5月8日 7時) (
レス) id: 2e7cf744fc (このIDを非表示/違反報告)
096 - 優さん» コメントありがとうございます！この作品は、主人公受けとなっております！ですが、細かい描写はございません。 (2019年5月7日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - これって、黒瀬さんと零さん、どっちがネコとかありますか？ (2019年5月7日 2時) (レス) id: 2e7cf744fc (このIDを非表示/違反報告)
096 - 架印�靴気�» 報告ありがとうございます！！確認不足でした...！修正させていただきました！ (2019年4月30日 18時) (レス) id: 674cb05958 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 誤字報告：247話 - 真純ちゃんの純の字が、澄になってます。 (2019年4月30日 17時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2019年4月10日 21時
