236話 ページ37
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撃たれた傷は塞がっており、痕は残ったが痛みも何もなかった。
病院には零さんが上手く言ってくれたようだ。
俺の荷物もそのままで、すべて家に保管されていた。
『ん……』
頬を撫でられる感触で目を覚ます。
「…起こしたか」
『…零さん…、おはよう…』
「おはよう、A」
横で寝そべりながら微笑む零さん。
…朝からその顔は心臓に悪い。
昨夜、帰宅してからなだれ込むようにベッドに連れて行かれて、そのまま…。
「…顔真っ赤」
くすくす笑う零さんに、思わず布団を頭から被った。
恥ずかしい…。
好きな人とするのが、こんなに恥ずかしいなんて。
今までは任務のために、女相手でも男相手でも平然と作業としてこなしてきたのに。
「A、顔見せて」
この人、再会してから甘々なんだけど…。
本当に零さんだよね？
そろりと顔を覗かせる。
寝起きだというのになんなんだ、このキラキラは。
『…本当に俺でよかったの…？』
そう言うと彼は目をぱちくりと瞬かせた。
「…余計な心配はしなくていい。この国も同姓については改めつつある」
『そうだけど…。組織とかにバレて、俺が零さんの足を引っ張るのが嫌なんだよ』
「バレたらバレたで、上手く誤魔化すから。お前は何も心配しなくていい。何かあっても、僕と同じだけの能力があるんだ。上手くやれるな？」
『…あまり俺を買いかぶらないで。こっちの世界じゃ、俺がいた世界ではありえないことの連続なんだから』
観覧車での銃乱射なんて、もう二度と経験したくない。
「何があっても、守ってみせるよ」
優しい表情で頬を撫でる零さん。
『…じゃあ俺も零さんのこと守るからね』
「あんな無茶は二度とごめんだからな」
ふにっと頬を抓られた。
『ふぁい』
「朝飯出来てる。今日はどうするんだ？」
『さすがにバイト行かないと…』
店長、心配してるだろうし…。
「ああ、そのことだが、コロンボの店主には僕が代わりに“退職届”を出しておいた」
『え』
「お前は留学したということになってる。それに、もう稼ぐ必要もなさそうだからな」
『…どういうこと？』
まったく理解が出来ない。
「これだよ。お前の荷物の中にまぎれてた」
そう言って零さんが持ってきたのは通帳。
見慣れない表紙だが、名義はしっかりと俺の名前が刻まれている。
“黒瀬A”と。
通帳には本名の真白楓の名があったはずだが…。
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優(プロフ) - わかりました！返信ありがとうございます！ (2019年5月8日 7時) (
レス) id: 2e7cf744fc (このIDを非表示/違反報告)
096 - 優さん» コメントありがとうございます！この作品は、主人公受けとなっております！ですが、細かい描写はございません。 (2019年5月7日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - これって、黒瀬さんと零さん、どっちがネコとかありますか？ (2019年5月7日 2時) (レス) id: 2e7cf744fc (このIDを非表示/違反報告)
096 - 架印�靴気�» 報告ありがとうございます！！確認不足でした...！修正させていただきました！ (2019年4月30日 18時) (レス) id: 674cb05958 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 誤字報告：247話 - 真純ちゃんの純の字が、澄になってます。 (2019年4月30日 17時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2019年4月10日 21時
