215話 ページ16
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スタジオの前でコナンたちと別れ、安室さんに支えられながら車まで来た俺は、助手席に乗り込むとすぐにぐったりと背凭れに寄りかかった。
「大丈夫か？」
『…大丈夫、とは言い切れないかも』
運転席に乗り込み、様子を伺ってくる零さんに曖昧な笑みを返す。
「何があった？」
口で言うより、見せたほうが早いと、俺は服を胸元までめくり上げた。
「…なっ」
胸に現れた銃痕を見て、零さんは目を見開いた。
「前まで、なかった…よな？」
『さっき、急に胸に衝撃があって、血を吐いて…鏡見たらこれが』
そっと服の裾を下ろし、窓の外を見つめる。
『…近いうちに、消えるのかもしれない』
「は？」
『俺の推理だけど、俺が死んだときとここでの物語が追いついたんだと思う。だから体にこれが現れた。だから、近いうちに――』
「それは許さない…！」
急に声を張り上げた零さんに視線を戻す。
『零さん…？』
「僕の支えになるんだろう!?黒瀬Aとして、この世界で生きるんだろう!?勝手に消えるなんて許さないからな…！」
見たこともない、真剣な瞳で零さんは俺を見つめていた。
『…零さんは、今までたくさんの大切な人を亡くしてきてるよね』
「っ…」
『…俺はその中には入らないよ。…不安にさせること言ってごめん。俺は消えない。傍にいるから。…約束』
小指を立てて、彼の目の前に差し出す。
彼はおそるおそるといった様子で俺の小指に自分の小指を絡めた。
この人はとても強くて、それでいて臆病だ。
この先どうなるかなんて、俺にはわからない。
約束を破って、この人をまた独りぼっちにしてしまう日が来るかもしれない。
約束なんて、今このときだけの安心材料。
しばらく見つめあい、小指を解く。
彼はまだ不安そうな面持ちでハンドルを握り、車を発進させた。
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優(プロフ) - わかりました！返信ありがとうございます！ (2019年5月8日 7時) (
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096 - 優さん» コメントありがとうございます！この作品は、主人公受けとなっております！ですが、細かい描写はございません。 (2019年5月7日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - これって、黒瀬さんと零さん、どっちがネコとかありますか？ (2019年5月7日 2時) (レス) id: 2e7cf744fc (このIDを非表示/違反報告)
096 - 架印�靴気�» 報告ありがとうございます！！確認不足でした...！修正させていただきました！ (2019年4月30日 18時) (レス) id: 674cb05958 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 誤字報告：247話 - 真純ちゃんの純の字が、澄になってます。 (2019年4月30日 17時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2019年4月10日 21時
