【名探偵コナン】異世界の訪問者49《男主》

2590話 黒鉄の魚影 ページ41

『……見えた！』


哀を連れ去った車、ジープグラディエーターが前方に見え、スピードを上げる。

だが、こちらにも気づいたようで車は発進した。




『バイクじゃ追いつけても停めるのは難しい！』


エアガンさえ持ってきていれば、BB弾モードに切り替えてタイヤをパンクさせるくらいはできたのに…！




《3手に別れよう！》


コナンの提案を聞きながらも追跡していると、ウォッカたちの車は山の中の獣道に入ってしまった。




『チッ…！』


バイクでこの道を追うのは無理だと判断し、急ブレーキをかけた。





『獣道に入られた！』



そう伝えた時、背後からヘッドライトが見えてきて博士の運転する車が近づいて来た。





《Aさんもこのまま道なりに進んで回り込んで！》


獣道を抜けた先は国道だったはずだ。

このまま整備された道を走っても、いずれ合流する。





『分かった！気を付けて！』


指示通りバイクを道なりに走らせた背後に博士の車も追いつく。





《やっかいな道を走りおって！》

《博士！山道は囮だ！無茶すんなよ！》



コナンも博士の車を降り、スケボーで走り出し、途中の分岐を曲がって行った。






《おそらくやつらは、山道を進むと見せかけて途中で曲がって外周道路に出るはずだ！八丈富士方向に逃げ道はねぇしな！先回りして挟み込むしかねぇ！》



このまま国道に出て、俺と博士が後ろから、コナンが前から挟み込む作戦のようだ。


コナンが前方から仕掛けるか…あるいは博士が後ろから追突するか…。




リスクはあるが、車を止める方法はそれしかない。







その隙に俺がやつらの制圧か、哀の奪還に動ければいいが…。






細道を抜け、国道を博士の車と並走して走っていると、前方の山道からウォッカの運転する車が飛び出してきた。


ここまではコナンの読み通りだ。





博士は自分の車をぶつけてでも止める気らしく、車のスピードを上げ、車間距離を詰めていく。









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