【名探偵コナン】異世界の訪問者49《男主》

2586話 黒鉄の魚影 ページ37

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結局あの後博士にスマホを見てもらったが、バッテリーを交換しないと直らないかもしれないと言われ、この場での修復は難しいという結論に至った。


わりと新しいスマホだったのだが、バッテリーは不良のものだったのかもしれない。

零さんとの話は途中だったが、これではしょうがない。


大事な話があったら、コナンを中継して連絡してくれるだろう。






『ふぅ…』


浴びていたシャワーのノズルを閉め、浴室を出て髪を拭う。


潮風にあたったせいか、髪が軋んでおり、洗うのに手間取ってしまった。





バスタオルで体を拭き、下着を履いて持ってきていた部屋着に着替えようとした時だった。





『……っ』



突き刺さるような――…黒の気配。

それもすぐ近くに。



急いで服を着込み、扉を少し開け、廊下の様子を覗き見た。





『！』



向かいの廊下の角に一瞬見えたのはウォッカの姿。




やつがここにいるのなら、顔を見られるのはマズい。





でも…なんでこんなところに…。
一体何をしに……？






「博士！灰原が攫われた！」

『!?』



俺の部屋の前を博士と電話をしながらコナンが走り去っていく。


俺も部屋を飛び出し、コナンを追う。





『コナンくん！今の――っ』

「っ、ああ！ウォッカだ！」

『なんで哀ちゃんを…』

「くそ、間に合わねぇ！あの廊下の先は非常口！下りたら駐車場だ！Aさんはバイクを！博士も車を回してくれ！」

『分かった！』



電話の向こうの博士と俺にそう指示を出し、コナンは空いていた部屋に入って行く。




俺はそのままやつらを追って、非常口から駐車場へと出た。







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