【名探偵コナン】異世界の訪問者49《男主》

2579話 黒鉄の魚影 ページ30

「だとしたら共犯者は今ユーロポールにいるのでしょうか…？」

「いんや。バックドアが一度できたら、世界中どこからでも操作できる」

「つまり、この中に共犯者がいる可能性も残る…と、いうワケですな」


黒田管理官はそう言って考え込む牧野局長を見下ろす。


コナンも顎に手を当て、ジッと考え込んでいた。




…もしかしたら、…ピンガもこの中に…。


だが、さすがに組織の人間なだけあって、その気配は上手く隠しているようだ。


コーンロウに結い上げた髪、と赤井さんは言っていたが、変装はしているだろうし…。





グレースさんは性別が不詳だったり、出身地を偽っている可能性がある。

レオンハルトは警察を嫌っており、あまり協力的ではない。

エドはやたらとハッキングシステムに詳しい。



怪しいところを述べるならこのくらいだが…証拠というには今一つ足りない。






「では、皆さんにはスマホやパソコンなどの任意提出。及び、事情聴取を受けてもらいます。いいですね？牧野局長」

「…はい」


白鳥警部の問いかけに、牧野局長は静かに了承した。






「Aさん、ちょっといい？」

『うん』


コナンに手を引かれ、メインルームの端に移動する。





「…老若認証システム……どう思う？」

『…まぁ、君たちみたいな人にとったら、かなり危険なシステムだな』

「だよな…」


正体がバレるのでは、と不安に思っているんだろう。






『…今回は少し大人しくしておいた方がいいかもね。あまり目立つことをすれば、正体を調べられるかもしれない』

「でも…こんな状況放っておけるかよ」

『いざとなったら俺が動くよ』

「それも危ねぇだろ…」

『うまく顔隠しとけば大丈夫でしょ。…まぁ、もしこの中にやつらの仲間のピンガがいたら、手遅れかもしれないけど…。でもやつは俺とバーボンの関係は知らない思うし』

「まぁそもそも、まだ組織の犯行かも分かんねぇし…」



確実に組織の犯行ではあるのだが、零さんのために黙っておこう。








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