【名探偵コナン】異世界の訪問者49《男主》

2562話 黒鉄の魚影 ページ13

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ホテルでは1人部屋をあてがわれ、1時間後にロビーに集合となった。



『ふぅ…』


荷物を置いてドサッとベッドに腰掛ける。




この後は本命のホエールウォッチングだ。


ガイド付きの小型の船に乗っていくと言っていたから、360度周りは海。



今まで乗っていたのは比較的大きめの船だったし、探偵甲子園で無人島に行ったときも小型とはいえ船内がある船だった。





まぁ、クジラに集中していれば大丈夫か…。



スマホを取り出して確認するも、零さんからの連絡はなし。


一応、八丈島に向かうことは伝えてはいたが、既読はまだ付いていない。





赤井さんがピンガというコードネームを聞いたことがあったのなら、少なくとも最近入ったメンバーではないのだろう。


どちらにせよ、今後関わってくるのは確実…。





立ち上がり、窓を開けてベランダに出ると、隣のベランダでちょうどコナンが通話を切ったタイミングだった。


隣の部屋はコナンと蘭の2人部屋。

蘭としては何も思っていないだろうけど、コナンからすれば彼女との相部屋だ。

まぁこの姿じゃ、虚しいだけかもだけど。






『…電話、赤井さん？』

「うん。…もしかして、Aさんも聞いた？」

『聞いた。…どう思う？』

「……嫌な予感がする」



…彼がそう言うのなら、もう決定だ。



また組織が絡んでくる。








『…コナンくん。俺、自分の意思で動くから』


そう宣言した俺を、コナンは目を見開いて見上げる。



そして、フッと笑った。




「おう。頼りにしてる」






俺が守りたいもののために、出来ることをする。







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