【名探偵コナン】異世界の訪問者48《男主》

2549話 灰原を狙うカメラ ページ50

『コナンくんなりに、哀ちゃんのことが心配なんだよ』

「…それは分かるけど」


乙女心は、いろいろと複雑なようだ。




『どうする？米花デパートで福引どころでもなくなっちゃったみたいだし、帰る？』

「そうね。その前に、別の銀行に寄って行きましょう。博士にお金をおろしていかないといけないのは変わらないし」

『他の支店は使えるといいけど…』


そう言いながら歩いていると、少し先に別のATMが見えた。




「ちょっと行ってくるわ」



哀は駆け足で先にATMの店舗に入って行く。





『……ん？あれ？』


店舗の中から知った気配を感じながらも、俺も中に入った。



案の定、店舗の中にあったのは蘭と園子の姿。


どうやら蘭が毛利さん同様被害にあっていたらしく、銀行職員と思われる男に頭を下げられていた。





「大変申し訳ございません…。この辺一体のATMが使えなくなってる可能性がありまして…」


その事実を聞き、哀はため息を吐いて項垂れた。



この辺一体が使用不可なんて…単なる通信障害か…、それともさっきの男が関係あるのか…？





「あれ？黒瀬さん！」

「哀ちゃんも一緒なんて、珍しい」



銀行員との話が終わり、こちらに気付いた園子と蘭。




『こんにちは。それより、今の本当ですか？この辺のATMが使えないって』

「そうなのよ。困った話よね…」

「晩ご飯の食材買って帰ろうと思ってたんですけど…」

『どうする？哀ちゃん』

「どうって…、仕方がないから、今日はもう帰りましょ」

『そうだね。じゃあ、蘭さん、園子さん。また』




2人と別れて銀行を出た。







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