2538話 ページ39
「…1日過ぎたが、誕生日おめでとう」
じんわりと、昨日から直接聞きたかった言葉が胸に染みていく。
『…うん。ありがとう』
やっぱり少し照れるけど、素直に礼を返せた。
そのまま正面から、ぎゅっと彼の背中に腕を回して抱き着いた。
そうすれば、俺の肩口に顔を埋めて抱き返してくれる。
「…硝煙の匂いがする」
一発しか撃っていないが、これだけ近づけばさすがにバレるか。
『ごめん。撃った』
「拳銃？」
『ライフル』
「…………はあ」
盛大にため息を吐かれ、抱きしめられる腕が強まった。
一瞬、このまま絞め殺されるのではと警戒したが、すぐにぐりぐりと肩に頭を擦りつけられる。
「一緒にいたんだな」
誰のことを言っているのかは、すぐに分かる。
『他にも人はいたよ』
「でも、お前にとっての大事な日に…なんで僕じゃなくあいつが一緒に……。しかもお前にライフルなんて撃たせて…」
こういう甘え方をしてくるときは、大抵疲れがピークに来ている時だ。
『仕方ないでしょ。先に仕掛けたのは組織だし。…でも、零さんがあそこにいなくてよかった』
過去に何度か、その照準を向けてしまったことがあった。
本気で撃つつもりはなかったにしても、もう二度とそんなことはしたくない。
だけど…彼がバーボンである以上、いつかまたその日は来るかもしれない。
「…今日はこの後ポアロなんだが…、夜はちゃんと昨日のリベンジさせてほしい」
『俺は大丈夫だけど…。この後ポアロって、寝なくて大丈夫？』
いつもの出勤時間までもう1時間もない。
「うん。Aが待っててくれるなら、頑張れる」
お…っと…、きゅんとしてしまった。
『…ん。待ってる』
祝ってもらえる分、俺も疲れ切った零さんをたくさん甘やかしてあげたい。
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096 - ソラさん» ありがとうございます！2人のやり取りを気に入っていただけて嬉しいです！ (2月11日 19時) (
レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 明人さんと安室さんの会話が尊い！夢主の父親だと認識してる感がバシバシしててホッコリした！ (2月10日 20時) (レス) @page43 id: 4a3bab874f (このIDを非表示/違反報告)
096 - リト．さん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです！これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします！！ (2月9日 19時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
リト． - とても面白くていつも見てます！これからも応援しています！！無理のない範囲で頑張って下さい！ (2月9日 2時) (レス) @page41 id: 744fa15293 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2023年12月26日 17時
