2534話 黒ずくめの謀略 ページ35
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「アンドレ・キャメル。何かを成し遂げるには犠牲がつきものだ」
赤井さんが無慈悲な言葉を目の前の男に告げた。
工藤邸に戻って早々、風呂に入って汚れを落とし、着替えてすっかり綺麗になったキャメルを待ち受けていたのはとある儀式だった。
2度死んだ彼は、さすがにもう組織に顔バレするわけにはいかない。
そのために、犠牲になるしかなかったのだ。
有希子さんが持つバリカンが音を立て、キャメルの周囲には無数の髪の毛が散っていた。
断髪式ならぬ、散髪式である。
特徴的な真ん中分けの長髪が切り落とされ、短髪になったキャメルはまるで別人だ。
その変わりようにFBIの面々は堪えていた笑いを抑えきれず、全員が吹き出した。
「あら、こっちの方が男前じゃない！まるで別人よ！」
「みんな笑ってますけど…」
「しかし、よく無事だったな。背中を撃たれたんだろ？」
ジェイムズさんがキャメルを労い、心配そうに声をかけた。
「コピー用紙ですよ。観光案内所にあったコピー用紙の束を2つ背中言貼り付けて、防弾チョッキの代わりにしたんです」
「でも、キャメルの服、前も後ろも穴が開いて血塗れだけど…」
ジョディがボロボロになったキャメルが着ていた服を広げる。
「ああそれ、血じゃなくて血糊だよ」
「血糊？」
コナンの言葉にジョディは驚いたように声を上げた。
「キャメルさんが博士の作った血が噴き出るハンチング帽を持ってたから。中に入ってる血糊を2つに分けて背中と胸に貼り付けたんだ！血糊を破裂させる仕掛けは水没して壊れちゃったけど」
「え？背中の血糊は相手に撃たれて飛び散っただろうけど、胸は？」
「俺が撃ったんだ。キャメルが背中を撃たれた直後にな。血糊を入れ盛り上がったところにペンライトを貼らせたから、狙いやすかったよ」
『狙いやすいで出来る芸当じゃないんだけど』
「胸から血が出るタイミングはバッチリ！相手の弾がコピー用紙を貫通したと思ったくらいだから」
だからあの時、コナンは焦ったような表情をしてたのか。
でも確かに、この作戦を知らなければ俺もキャメルは死んだと思っていたかもしれない。
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096 - ソラさん» ありがとうございます！2人のやり取りを気に入っていただけて嬉しいです！ (2月11日 19時) (
レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 明人さんと安室さんの会話が尊い！夢主の父親だと認識してる感がバシバシしててホッコリした！ (2月10日 20時) (レス) @page43 id: 4a3bab874f (このIDを非表示/違反報告)
096 - リト．さん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです！これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします！！ (2月9日 19時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
リト． - とても面白くていつも見てます！これからも応援しています！！無理のない範囲で頑張って下さい！ (2月9日 2時) (レス) @page41 id: 744fa15293 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2023年12月26日 17時
