【名探偵コナン】異世界の訪問者48《男主》

2531話 黒ずくめの謀略 ページ32

『いつでもOK』


ライフルを構え、スコープを覗く。



海猿島の桟橋に、炎に照らされた人影が数名見えた。


合計6名。
ジンにウォッカ、ベルモットにキール。
ライフルを持っている男女2人がスナイパーのキャンティとコルンだろう。




桟橋のフェンスを挟んだところに、キャメルがしゃがみこんでいた。


赤井さんも俺の隣でライフルを構えた。



コナンはフィールドスコープを取り出して覗き込む。




「――待てキャメル。もう少し引き付ける」

「目標までの距離、1334.2ヤード。左からの風、プラス1度」


フィールドスコープで測った距離をコナンが伝えた。





「よし、キャメル。――走れ！」



赤井さんの号令の後、キャメルは走り出し海へと向かう。


すぐに組織のやつらはピストルやライフルを構えた。




キャメルが海に飛び込む直前――…女のスナイパーがトリガーを引いた。


そして赤井さんもトリガーを引く。




女のスナイパーが撃った弾はキャメルの背中に着弾し、そして彼の胸元から赤が飛び散る。


そのまま彼の体は海の中へと沈んでいった。





「あ、赤井さん…！」



一瞬の焦りを見せるコナンだったが、そんな彼に赤井さんは親指を立ててサムズアップ。



コナンも作戦の成功を実感し、笑みを浮かべた。





――そう。
作戦通りだ。





やつらはキャメルが沈んだ海を見下ろしていた。







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