2515話 黒ずくめの謀略 ページ16
「私が書いた暗号で我々FBIが罠を張っていると、やつらにバレたんですか…!?」
「おそらく、ジョディ捜査官が暗号で使ったのは訓令式のローマ字表記。これはつづりの規則性を優先した表記で、小学校で教えられているんですが、貴女は友人の小学校教師からこの表記法を教わったのでは？」
「は、はい…。でも、どこが間違って…」
『ここ。“ふ”のローマ字表記』
暗号のその部分を指さし、ジョディに画面を見せる。
『訓令式だと、“ふ”はジョディさんが使った“HU”。でも、今まで暗号を作っていたジム捜査官たちが使っていたのは、ヘボン式の“FU”』
「前の暗号に出てた古糸町も“FURUITO”だったしね」
コナンの補足に頷く。
『だから今回の果出風町の表記は、“KAdEFu”にしなくてはいけなかった。でもジョディさんが使ったのは、“KAdEHu”。その違いを、やつらに気付かれたんだ』
「そ、そんな…。…すみません、私のミスで…」
「いや、君だけのせいではない」
「俺たちもチェックして気づかなかったからな」
ジェイムズさんと赤井さんがフォローするが、ジョディはかなり落ち込んでしまったようだ。
俺が仮にチェックしたところで、気づけたかも自信はない。
日本人だからこそ、訓令式の方が馴染みがあるし。
「それより、大丈夫なんですか？囮役の捜査官…。キャメルさん、でしたっけ…？撃たれたようでしたけど…」
有希子さんが不安げにキャメルを案じる。
「いや、撃たれたのは声からして彼の車の助手席に乗っているマーク。キャメルの車は現在、神奈川方面に向かって南下中。どうやら追手を振り切れないでいるようです」
デスクの上に置かれたモニターには、物凄いスピードで移動しているキャメルの車の座標が示されている。
「おい、キャメル。今話せる状況か？」
《は、はい…。なんとか》
赤井さんが呼びかけると応答があった。
《でも、追ってくる車がバイパーなので余裕綽々とはいきませんけど…》
バイパーというと、アメリカンスポーツカーで、レースにも使われるスピードに特化した車種。
ポルシェといい、バイパーといい…組織の連中は目立つ車が好きなようだ。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 330人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
096 - ソラさん» ありがとうございます！2人のやり取りを気に入っていただけて嬉しいです！ (2月11日 19時) (
レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 明人さんと安室さんの会話が尊い！夢主の父親だと認識してる感がバシバシしててホッコリした！ (2月10日 20時) (レス) @page43 id: 4a3bab874f (このIDを非表示/違反報告)
096 - リト．さん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです！これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします！！ (2月9日 19時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
リト． - とても面白くていつも見てます！これからも応援しています！！無理のない範囲で頑張って下さい！ (2月9日 2時) (レス) @page41 id: 744fa15293 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：096 | 作成日時：2023年12月26日 17時
