2510話 黒ずくめの謀略 ページ11
「じゃあコナンくんなら暗号で文章が書けそうね」
「いやいや、さすがに全部のアルファベットは…」
「分かるよ!」
ジョディの発言に苦笑するキャメルだったが、コナンは明るい口調で答えた。
小学1年生の彼がアルファベットが全部分かるということに、FBIたちは驚いている様子だ。
コナンは持っていた暗号の紙を裏返すと、白紙のそこに綺麗な升目を書いていく。
「ジム捜査官のスマホに別の暗号メールも入ってて、その内容が“古糸町2の1 タクシースタンド 10月2日 20時30分”だったから…“X”の表し方もバッチリ!つまり、アルファベット26文字は――…こうなんじゃない?」
コナンが書き上げたのは、通常のアルファベット26文字と、その下にそれぞれ今回暗号に使っていたデジタル文字での表し方。
「うわ、怖いぐらい完璧ね…!」
「ボウヤが暗号をスラスラ解くのをジムとチェンが見ていたら無謀な行動に出なくて済んだんだがな」
「それって、廃ビルから転落死した…」
「その2人がこの暗号を作ったんだよ。この暗号が易々と解けるわけがないから確認させてほしいと、わざわざ暗号で待ち合わせてそこへ向かったんだ」
『なるほどね…。そうとは知らず、簡単な暗号なんて言って悪かったな』
「いや。我々も、すぐに解かれるとは思っていなかったからな。とにかく早急に別の暗号を考えなければ…」
「ま、待ってください。もしかしてこれはチャンスなんじゃないでしょうか?」
考え込んだジェイムズさんに、キャメルがそんなことを言いだした。
「この暗号を使って逆にやつらを誘き出せば」
待ち合わせ場所にやつらが現れたということは、FBIの暗号が傍受されていることは確実。
「…そうね。待ち合わせ場所を私たちが遠巻きに包囲してれば、つられてきたやつらを内と外で挟み撃ちに…。そうよね?シュウ」
「ああ。悪くない。ボウヤとAはどう思う?」
「うん。いいと思うよ」
『…コナンくんが言うなら、いいんじゃない?』
コナンが賛成するなら、いつも通り彼に従うだけだ。
この世界の均衡を気にするのをやめると言ったが、勝手な行動を取るつもりはない。
あくまでコナンに従い、その最中で自分の未来を選んでいく。
そもそも組織が絡んでいる時点で、俺が勝手なことをしたら零さんの命に関わる。
――…ん?
なんか、大事なことを忘れているような…。
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096 - ソラさん» ありがとうございます!2人のやり取りを気に入っていただけて嬉しいです! (2月11日 19時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 明人さんと安室さんの会話が尊い!夢主の父親だと認識してる感がバシバシしててホッコリした! (2月10日 20時) (レス) @page43 id: 4a3bab874f (このIDを非表示/違反報告)
096 - リト.さん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます!面白いと言っていただけて嬉しいです!これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします!! (2月9日 19時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
リト. - とても面白くていつも見てます!これからも応援しています!!無理のない範囲で頑張って下さい! (2月9日 2時) (レス) @page41 id: 744fa15293 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2023年12月26日 17時