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2108話 ハロウィンの花嫁 ページ9

狭いビルの中を走り、非常用の外階段に出た。


零さんが下を覗き込むも、ヤツの姿はない。



すると、上の階から2発の銃声が聞こえてきた。

すぐに階段を駆け上り銃を構える零さんだったが――…。





『ッ!』


階段の上から鉄製の非常扉が落ちてきたことに気付き、零さんのスーツの背広を力強く引っ張った。


反動で後ろに倒れ込んだ俺の上に零さんも圧し掛かる。



非常扉は落下し、真下にあった車の上に落ちたのか、大きな衝撃音とガラスが割れる音が響いた。





「っ…、助かった…!大丈夫か!?」

『大丈夫…!それより…』


拳銃で非常扉を壊し、俺たちを狙って落としてきた。



躊躇いもなければ判断も早い。

ヤツは相当の手練れだ。




俺たちは立ち上がり、すぐにまたヤツを追って非常階段を駆け上がった。



拳銃を構えながら零さんは上の階の部屋に入る。

だが、中にはもう誰もいない。



部屋の中にもう1つあった扉が開いており、微かに階段を下りる足音が聞こえてきた。





『下におりた…?』

「っ!マズい!狙いは松田か!」


急いで部屋の中にあったカウンターを飛び越え、下に続く階段へ向かう。





階段を下りている間にも拳銃の発砲音が聞こえてきた。


すぐに先ほどの部屋に戻ると、室内には松田さんの他に伊達さんと景光さんがいた。






「すまん、助かった」


零さんは部屋の隅でしゃがみ込んでいるペストマスクの人物に銃口を向ける。




「ヤツがぶっ壊した車のドアを持って来て正解だったな」


伊達さんの手には車のドアが握られていた。
おそらくさっきの発砲を、あの扉で弾いたのだろう。


そして俺たちの前にいる景光さんが構えている拳銃は、ペストマスクの人物が持っていたものと同じものだった。

しゃがみ込んでいるヤツの手に拳銃はない。




だとすると、隙をついて奪い取ったのだろう。


やっぱりこの人も、あの組織に潜入するほどの凄腕の潜入捜査官だったんだなと思い知らされた。








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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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096 - りりこスタイルさん» ありがとうございます!ハロ嫁編も楽しんでいただけると嬉しいです!頑張ります! (2023年1月21日 14時) (レス) id: e1a95a9e3f (このIDを非表示/違反報告)
りりこスタイル - ハロ嫁始まりましたね。楽しみにしてました!黒瀬くんがどう入るのか!楽しみにしてます。頑張ってください!! (2023年1月21日 10時) (レス) @page20 id: 73af74b72d (このIDを非表示/違反報告)
096 - フウマさん» ありがとうございます!黒瀬を加えたハロ嫁編、どうぞお楽しみください!更新頑張ります! (2023年1月19日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
フウマ(プロフ) - ハロ嫁編、映画を2回見に行って犯人、わかっているのですが、それでもワクワクしちゃいます!更新頑張ってください! (2023年1月18日 23時) (レス) @page18 id: 7ebf4026aa (このIDを非表示/違反報告)
096 - ちるちるさん» 5回目!!?ありがとうございます!!そんなに読んでいただけるなんてとても嬉しいです!ハロ嫁編も楽しんで頂けるよう頑張ります! (2023年1月17日 13時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:096 | 作成日時:2023年1月1日 22時

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