【名探偵コナン】異世界の訪問者41《男主》

2141話 ハロウィンの花嫁 ページ42

服に液体が十分染み込んだところで、チューブの先をクリップで縛り、使っていた缶詰の空き缶を受け皿にする。




『あと20秒！』


コナンは爆弾を覆っていた布でポットを包み、窓ガラスを割ってそれを下に落とした。


次いで、液体の染みた上着も下へ落とす。




「みんな！協力してくれ！」


子供たちは無事に避難し、下にいるようだ。




俺も窓際によって下を見る。

哀はすぐにコナンの意図に気付いたようで、子供たちに指示を出し始めた。






『コナンくんも早く』

「あ、ああ…。Aさんはどうするの」

『…隣のビルにでも飛び移ってみるよ』



南に面する窓から、隣の廃ビルのベランダが見える。





「でも、結構距離が…」

『爆風を利用する。それより、もう時間がない！早く！』



タイマーは10秒を切っていた。



コナンは窓から手を伸ばし、排水管へしがみ付く。



それを見届けて、俺も隣の廃ビルに面した窓を開け、縁へと足を乗せた。






子供たちが急げと声を上げる中、キレるコナンの声が聞こえる。


ちらりと爆弾のタイマーを確認する。





3秒前だ。


夢の中での爆弾と同じなら、カウントがゼロになったタイミングですぐに爆発は起こらない。

警告音のあと、2つの液体を吸い上げるまでのラグがある。




それを見極めなければ。





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