2041話 世紀末の魔術師 ページ42
『服部くん、バイク!』
「あ、ああ!」
すぐに服部が乗って来ていたバイクの後ろに乗り込み、コナンを追った。
「おい、どういうことや!」
『キッドは本物のエッグを別の場所に移した情報を手に入れてたんだ。その場所を特定するために街中を停電にして自家発電に切り替えさせた。病院やホテル以外でそんなことをする場所があれば、ここにいると言ってるようなものだ』
「なるほど。その明かりがつくのを見渡すのに、通天閣は絶好の位置取りや。ヤツは予告状を出す前からこうなることを読んどったっちゅうわけやな」
『ああ。しかもその場所は、外部から警備中だと気づかれないために、警備は手薄だろうな』
信号機が消えた街は車でごった返しており、その横をバイクでするすると抜けていく。
『…キッド…!』
前方上空に、月明かりに照らされた真っ白な影が見えた。
ハンググライダーで夜空を飛ぶその姿はまさしく、怪盗キッドのもの。
『…服部くん、そこの路地に入って!コナンくんもそこに!』
微かなスケボーの音とコナンの気配を感じ、路地を指さした。
「おっしゃ!」
狭い路地にバイクで侵入すると、角を曲がるコナンの背中が見えた。
「乗れ、工藤!」
コナンが曲がった道の先は行き止まりだったらしく、立ち尽くすその背中に服部が声をかける。
俺はバイクを下り、被っていたヘルメットを脱いでコナンに被せ、彼の体を服部の後ろの席へ乗せた。
「Aさんは?」
『俺は別ルートで行く。お前らは先に行け』
そう言うと2人は頷いてバイクを発進させた。
それを見送り、ため息を吐く。
『…これでいいですか?』
背後から感じた気配に声をかけた。
「遠方からわざわざありがとうございます。黒瀬様」
『お久しぶりですね、寺井さん』
振り返ると、現れたのは初老の男性。
以前、シンガポールでも出会った、キッドの手下の寺井さんだった。
いや、手下というか、助手といった方がいいのだろうか。
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096 - つぐみさん» 速攻で仕事を終わらせたんでしょうね(笑)風見もいいキャラしてますよね。黒瀬とゆっくり絡ませたかったので、書けて良かったです! (2022年10月24日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つぐみ - やっぱり零さんお迎えにきてた(笑 風見さんはゼロの執行人を観てから推しの1人です。今回黒瀬くんといっぱい会話してて嬉しかったです。続きも楽しみにしております。 (2022年10月23日 23時) (レス) @page30 id: 06437837a6 (このIDを非表示/違反報告)
096 - つぐみさん» 私の中で風見さんは可愛い枠です(笑)割と動かしやすくて好きです。務まってますよね!風見さんは! (2022年10月22日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
096 - ☆ねこ☆ねこ☆さん» 零さんの右腕が風見さんでよかったと私は思ってます!風見さんじゃないとおそらく務まらないですよね(笑)風見さんは凄い! (2022年10月22日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つぐみ - 風見さんが可愛い(笑 大丈夫、ちゃんとちゃんと務まってるよかざみん! (2022年10月22日 15時) (レス) @page28 id: 06437837a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2022年9月23日 18時