2025話 ページ26
「降谷さんへの不満…、……たまに横暴ではある、かな」
『…うん。それは俺もずっと思ってた』
「し、しかし…自分に至らない点があるのも確かだし…それに関しての喝だと思えばどうってことはないんだ…。ただ、説明不足なときがたまにあるし、電話の途中で切られるし、会話の途中で消えるし…」
『あー……うん。それはある…』
俺にも心当たりがあるし、実際風見さんにそれをしているのを見たこともある。
哀のストラップを探しているときに、少年の名前を割り出すために風見さんを経緯も伝えずに電車に乗せ、窓に息を吹きかけさせたりしてたし…。
『…なんか、いつもすみません……』
数々の心当たりがどれも不憫で思わず謝ってしまった。
それに、俺が現役の時の部下への対応についても心当たりがありすぎた。
「え、いやいや、黒瀬くんが謝ることでは…!」
『いや、なんか他人事じゃなくて……』
「……ずっと気になっていたこと、聞いてもいいか?」
少しの沈黙の後、ビールジョッキ片手に気まずげに風見さんは俺から目を逸らしてそう尋ねてきた。
その様子に、なんとなく質問の内容を察する。
上手くはぐらかしながら答えないと――…。
「黒瀬くんは、いつ警察を辞めたんだ?」
予想の範囲内の質問がきて、つまみを食べていた手を止める。
こっちの世界に来てからの時の流れは随分曖昧だし、もう数年は経っているだろうけど…、そもそも風見さんがいつ公安に配属されたのか分からないから、適当に答えて認識の誤差が生じるのも良くない。
『…内緒です』
にっこりと笑顔で返しておく。
今までの俺の振る舞いとして、ミステリアスで通しても問題ないだろう。
「内緒…か。まぁ、答えてくれるとも思ってなかったが…」
ある程度俺の返答は予想していたようで、風見さんはすぐに引いてくれた。
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096 - つぐみさん» 速攻で仕事を終わらせたんでしょうね(笑)風見もいいキャラしてますよね。黒瀬とゆっくり絡ませたかったので、書けて良かったです! (2022年10月24日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つぐみ - やっぱり零さんお迎えにきてた(笑 風見さんはゼロの執行人を観てから推しの1人です。今回黒瀬くんといっぱい会話してて嬉しかったです。続きも楽しみにしております。 (2022年10月23日 23時) (レス) @page30 id: 06437837a6 (このIDを非表示/違反報告)
096 - つぐみさん» 私の中で風見さんは可愛い枠です(笑)割と動かしやすくて好きです。務まってますよね!風見さんは! (2022年10月22日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
096 - ☆ねこ☆ねこ☆さん» 零さんの右腕が風見さんでよかったと私は思ってます!風見さんじゃないとおそらく務まらないですよね(笑)風見さんは凄い! (2022年10月22日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つぐみ - 風見さんが可愛い(笑 大丈夫、ちゃんとちゃんと務まってるよかざみん! (2022年10月22日 15時) (レス) @page28 id: 06437837a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2022年9月23日 18時