【名探偵コナン】異世界の訪問者39《男主》

2002話 緋色の弾丸 ページ3

何かを見つけたらしいコナンは、地面を這いながら手掛かりを探しているようだ。



「ねぇ、どういうこと…？」


隣に座っていた哀がコソッと声をかけてきた。




『…アラン会長は、おそらくリニアの中に拉致されてる。2人はそれに気づいて乗り込んだんだ』

「じゃあ、まさか犯人も…」

『ああ。リニアのどこかに、身を潜めているだろうね』


話しているうちに、毛利さんは駆け付けた車掌に頭を下げていた。





「今リニアに乗っている2人っていうのは…」

「すいません、うちの連れです…。すいません…！ほんっとにすいません…！」

「いやぁ、まぁ…」

「途中の駅で止めて引きずり下ろしてください！私が迎えに行きます！」



しっかり責任を感じているらしく、珍しく毛利さんは必死だ。

居候とはいえ、コナンを自分の子のように面倒を見ている証拠だろう。





「今日は体験乗車の予定だったので、途中の駅では止まらないプログラミングになっています」


井上さんが持っているパッドで、プログラミングも見れるようだ。

…そのパッドからも操作が可能だとしたら……。






「でも制御室から操作できますよね？」

「ああ…、そうすると開会式に間に合うようにリニアから万国旗を掲げる例のイベントも中止になる…。これって、アラン会長の発案だろ？」

「そうだったわね…。リニアの都合で勝手に中止にしていいものか…」

「だけど、制御室には連絡しないと」

「私が対応してきます」



そう言って井上さんが客室から出て行く。


蘭は不安そうな面持ちだ。




モニターに目を移すと、コナンはどこかへ電話をかけていた。


彼の苦渋の表情からして、相手は赤井さんだろう。





銀の弾丸の出番のようだ。





電話のあと、世良はコナンに何か言っているようだったが、車内の音声はまだ届いていない。


モニターにはアラン会長を探して再びリニア内を歩く2人の姿が映し出された。










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