2018話 緋色の弾丸 ページ19
《《パラシュート!!》》
突然バッジの向こうから、蘭と哀の声が重なって聞こえてきた。
……パラシュート…?
急に一体何の話を…。
『…!そうか!万国旗…!』
リニアの乗車説明会の時に、石岡さんが漏らしてしまったサプライズ演出…!
「何か思いついたのか?」
『アラン会長の発案で、リニアの最後尾から巨大な万国旗が飛び出るサプライズが演出されていたんだ。その万国旗を上手く使えば…』
「リニアを減速させ、パラシュートの役割りを担える…。そんなこと、上手くいくのか?」
『今は出来ることを少しでも試した方がいい…!』
少しでも可能性があるならば……。
《分かる?コナンくん。ブレーキの操作は無理でも、それ以外は動く可能性が高いって》
《仕込みが終わったら、青いボタンを押すのよ!》
万国旗パラシュートのことをコナンに伝えた蘭と哀は念を押すように説明をしていた。
だが、世良を後方運転席に移動させ、コナンは先頭車のメイン運転室に残るようだ。
何をするつもりだ…、と嫌な予感が胸を覆っていく。
「っ、間に合ったな…!」
零さんが車を飛ばしに飛ばしまくったおかげで、リニアより先に芝浜駅が見えてきた。
大勢の人たちが未だに残っており、パニック状態になりながら避難している。
少し離れたところに車を停め、逃げる人波に抗いながら芝浜駅を目指した。
「…この音――」
零さんが何かに気付き、振り返る。
人々の悲鳴や騒音に紛れ、地鳴りのような音が微かに聞こえてくる。
『…もうそこまで来てる…』
今からパラシュートを展開させたとして、間に合うのか…!?
コナンは探偵バッジを切ったようで、何も音は聞こえてこない。
運転室にはカメラが仕掛けられていないので、様子も見て取れなかった。
本当に…大丈夫なんだよな…?
大丈夫だと分かっていても、緊迫した状況に不安が押し寄せる。
「来た――…っ!」
『ッ!』
轟音と共に押し寄せる車体と、空に向かって掲げられた大きな万国旗。
周囲の人々も逃げるのを忘れ、その光景に足を止めた。
・
382人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
096 - つぐみさん» 速攻で仕事を終わらせたんでしょうね(笑)風見もいいキャラしてますよね。黒瀬とゆっくり絡ませたかったので、書けて良かったです! (2022年10月24日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つぐみ - やっぱり零さんお迎えにきてた(笑 風見さんはゼロの執行人を観てから推しの1人です。今回黒瀬くんといっぱい会話してて嬉しかったです。続きも楽しみにしております。 (2022年10月23日 23時) (レス) @page30 id: 06437837a6 (このIDを非表示/違反報告)
096 - つぐみさん» 私の中で風見さんは可愛い枠です(笑)割と動かしやすくて好きです。務まってますよね!風見さんは! (2022年10月22日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
096 - ☆ねこ☆ねこ☆さん» 零さんの右腕が風見さんでよかったと私は思ってます!風見さんじゃないとおそらく務まらないですよね(笑)風見さんは凄い! (2022年10月22日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つぐみ - 風見さんが可愛い(笑 大丈夫、ちゃんとちゃんと務まってるよかざみん! (2022年10月22日 15時) (レス) @page28 id: 06437837a6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:096 | 作成日時:2022年9月23日 18時