【名探偵コナン】異世界の訪問者39《男主》

2015話 緋色の弾丸 ページ16

リニア内部を映す画面はさっきと打って変わって不穏な雰囲気になっていた。


世良とコナンが向き合い、何やら話している。





コナンの手にはスマホが2つ。
江戸川コナン用の物と、工藤新一用の物だ。


スマホを2台持ちで、誰かと連絡を常に取り合っているコナンを世良は不審に思ったようだ。



それでもコナンは気にする素振りを見せず、またどこかに電話をかけ始めた。

赤井さんかジョディたちだろう。




その連絡が終わった後、世良は膝を屈めてコナンに手を差し出した。


スマホを見せるように言っているんだろうか…。





コナンがどうするのか見守っていると、突然画面が大きく揺れた。





『っ！』



どうやらリニアの車体が大きく揺れたらしい。





「…どうした？」

『…爆発…？』

《灰原、Aさん！》


探偵バッジからコナンが呼びかけてきた。






『何があったの』

《リニアのスピードが上がった…！もうすぐ芝浜駅だからスピードは落ちるはずなのに…！》



コナンの言葉に零さんと顔を見合わせる。






『まさか、まだアラン会長を殺そうとしてる…？』


遠隔操作をしてスピードを加速させ、リニアを芝浜駅に突っ込ませるつもりか…!?





「くそ…っ！急ぐぞ！」


零さんは更にアクセルを踏み、道を急ぐ。



俺たちがリニアより先に着いても出来ることはないだろう。


それでも事の結末を見守らなければ…。








「風見！至急芝浜駅周辺にいる民間人を避難させろ！リニアが突っ込むかもしれない！」



零さんはすぐに風見さんに避難指示を出した。




リニアが芝浜駅に着くまで、もう10分もない。










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