1708話 キッドVS高明 狙われた唇 ページ9
「私は氷を使えば来場した方々も爽涼な気分が味わえると申したまで。まぁ思い立ったのなら、早く行動に移した方が賢明だと助言しましたが。兵は神速を貴ぶ、とね。それに、この案を思いついたのは、先日大量の氷を暑い中懸命に運んでいた彼の姿を思い出したからですがね」
そう言って諸伏警部の目が俺に向いた。
「またお会いしましたね」
『長野県警の方だったとは。先日は助かりました』
当たり障りのない言葉で返したが、内心少し動揺していた。
モブのキャラクターではないとは思っていたが、まさかあの人と繋がりがある可能性があるだなんて…。
スコッチさんの…諸伏景光さんの…親戚、あるいは――…兄。
初めて会った時に重なったある人物の面影は、以前零さんに見せてもらった写真の中にいた景光さんのもの。
そうなると、今後零さんにも関わってくる人物かもしれない。
いや、過去にもう関わっている可能性も無きにしも非ず。
『長野県警の警部さんがどうしてここに?』
とりあえず俺はあくまで今回も何も知らない体を貫かなければならないな…。
「本当は先日、あるものを確認するためにここへ来たんですが。担当の刑事さんが事件の捜査で出払っていて会えず、今回再び来たというわけです」
「あるものって?」
蘭の問いに、ようやく彼からの視線が外れた。
「私宛ての封筒です。正確には、私宛てらしき封筒ですが。字が滲んでいて読みづらく、差出人も不明らしいので。まぁ、再び上京するのをこの日にしたのは鈴木治郎吉相談役に呼ばれたからでもありますが」
コナンや蘭たちは、諸伏警部と初対面ではないようだし、結構前から関わっている人物ではあるんだろう。
いろいろ聞きたいことはあるが、それは後でコナンから聞くとしよう。
口を滑らせたらまずいことになりそうだし…。
・
1709話 キッドVS高明 狙われた唇→←1707話 キッドVS高明 狙われた唇
467人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
096 - つみさん» 一気読みありがとうございました!そしてお疲れ様です…!!もう一周…!嬉しいです!これからも頑張ります! (2022年1月1日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つみ(プロフ) - やっと最新話まで読めました!一気読み楽しかったです!もう一周してきますね!更新頑張ってください! (2021年12月31日 23時) (レス) id: 5c8f437fce (このIDを非表示/違反報告)
096 - ??さん» ありがとうございます…!何周もしていただいて嬉しいです…っ!これからもいろんなお話を書いていきますので、よろしくお願いします!! (2021年12月13日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 今まで出会った小説の中で1番好きでもう何周もしています。何回読んでも泣ける素敵なお話で大好きです!緋色の弾丸や次の映画がこの小説にも登場するのが楽しみです!!これからも応援しています。 (2021年12月13日 11時) (レス) id: b0630737aa (このIDを非表示/違反報告)
096 - 伶さん» 初めまして!見つけて読んでくださり、さらには日課にしていただきありがとうございます!頑張って毎日更新してますので、これからもよろしくお願いします! (2021年12月10日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:096 | 作成日時:2021年11月16日 22時