【名探偵コナン】異世界の訪問者33《男主》

1744話 ページ45

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徐々に賑わいを見せていくライブ会場を見上げる。


開演まで残り5分。





《Aちゃん、このまま初めていいのかってスタッフさんたちが言ってるけど》


氷上から困惑の電話がかかってきた。





『いいよ、予定通り。こっちはもう犯人追い詰めてる』

《え、マジで？》

『氷上。お前の出番を1番最初に持ってくるように織川さんに伝えて』

《え、なんで？》

『なんかあったらフォローよろしく』

《フォローって!?》


ブツッと通話を切った。






『コナンくん、そっちは？』


探偵バッジでコナンに呼びかける。





《ステージの真上に、怪しい男がいる》

『何か持ってる？』

《いや。でも、しきりにポケットの中に手を突っ込んで何かを確認してる》

『分かった。じゃあ、2人で挟み撃ちね』

《え？挟み撃ちって…。この天井裏への入り口は俺が入ってきた1つしか…》

『大丈夫。意表を突く』

《い、意表…？》



白いジャケットを羽織ると、付属の白いマントがはためく。


ハンググライダーとジャケットマントはセットなため、必然的にキッドのコスプレのようになるが致し方なし。


腰にハンググライダーのベルトをしっかり装着して、スイッチを引っ張ると、背中に大きな翼が展開された。





エンジンをふかすと無風でも体は宙に浮いた。



レバーを操作し、上昇していく。


一気に会場の上空へと飛翔した。





吹き抜けから見下ろす会場内は、開演は今か今かという熱気に包まれていた。


犯人は、主催の織川さんがもう中止にする意図はないと気づいているはず。
いつ何を仕掛けてくるか分からない。



一瞬で終わらせる。










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