1719話 キッドVS高明 狙われた唇 ページ20
「身包み剥いで徹底的に調べてやるから覚悟しろ!」
中森警部が睨みを利かせると和葉は怯えた表情で服部の腕に掴まり、身を寄せた。
「い、いや…!助けて平次!」
服部の腕に、和葉の胸が押し付けられる。
作り物の胸だろうけど。
「このままやと、ウチ裸にされてまう!」
服部には効果バツグンのようだ。
「は…裸は、アカンなぁ…」
あからさまに赤面して和葉を擁護しだす服部を俺もコナンもジトっと睨む。
「せや!リングの部分に内蔵されとるっちゅうセンサーや。指輪持ったまま扉んとこ通ったらセンサーが反応して警報が鳴るんやろ?せやったら、俺らを調べるんは、警報が鳴ってからにしてくれや」
自信満々の表情で腕を組んだまま扉の方へ向かっていく2人。
「ほんなら行くで」
「アラームが鳴ったら両名ともふんじばってやる…」
捕らえる気満々の中森警部をよそに、2人は扉をくぐった。
だが、警報は一向に鳴らない。
驚く中森警部と鈴木相談役。
喜びで服部に抱き着く和葉。
コナンはやはり気づいているようだが、どうして一番一緒にいるはずの服部が気付かないんだ…。
「とにかく、俺ら2人ともキッドやないっちゅうこっちゃ」
「せやせや!」
2人がキッドではないということにがっくりと肩を落とす中森警部。
「あ、あかん!キッドの騒ぎでせっかく取りに行ったウチのスマホ、このガラス張りの部屋に置いてきてしもた!」
わざとらしくそう切り出すキッド。
また何か仕掛けてくる気だろう。
「しゃあないなぁ」
そんな企みにまったく気づく様子のない服部は自身のスマホを取り出し、和葉のスマホへ着信をかけた。
「なぁ警察のおっちゃん。その辺にこいつのスマホ落ちてへんか?」
中森警部に声をかけると、警部はすぐに足元に落ちていたスマホを拾い上げて服部に渡した。
「くしゅん!さぶ〜…」
くしゃみをした和葉に賛同するように服部は部屋を見渡す。
「ほんま、寒すぎやで」
「冷房効きすぎなんだよ。…おい!もう指輪は盗られちまったんだから、氷を保つ必要がない。冷房を止めるように言ってこい!」
近くの機動隊員にそう指示を出す中森警部。
おそらくこれがキッドの狙い。
このまま冷房を止めて、氷を溶かしていく算段なのだろう。
ということは…本物のコンクパールはまだこの氷の中。
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096 - つみさん» 一気読みありがとうございました!そしてお疲れ様です…!!もう一周…!嬉しいです!これからも頑張ります! (2022年1月1日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つみ(プロフ) - やっと最新話まで読めました!一気読み楽しかったです!もう一周してきますね!更新頑張ってください! (2021年12月31日 23時) (レス) id: 5c8f437fce (このIDを非表示/違反報告)
096 - ??さん» ありがとうございます…!何周もしていただいて嬉しいです…っ!これからもいろんなお話を書いていきますので、よろしくお願いします!! (2021年12月13日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 今まで出会った小説の中で1番好きでもう何周もしています。何回読んでも泣ける素敵なお話で大好きです!緋色の弾丸や次の映画がこの小説にも登場するのが楽しみです!!これからも応援しています。 (2021年12月13日 11時) (レス) id: b0630737aa (このIDを非表示/違反報告)
096 - 伶さん» 初めまして!見つけて読んでくださり、さらには日課にしていただきありがとうございます!頑張って毎日更新してますので、これからもよろしくお願いします! (2021年12月10日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2021年11月16日 22時