1556話 14番目の標的 ページ7
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「でも、なぜあんな慎重な人が毒入りチョコレートなんかを?」
コナンが阿笠博士に今日の出来事を報告しながら、俺は出されたお茶を飲む。
博士はコナンのスケボーを修理しながらも尋ねた。
「この前の食事のときに、おっちゃん、蘭のお母さんを怒らせちゃって。そのお詫びだと勘違いしたらしいんだ」
そう言いながら現場の遺留品である例の紙製の剣と花の写真を見つめるコナン。
「あの人がそんな気遣い出来る人だとは思えないけどね」
『まぁまぁ。油断するってことは、妃さんが毛利さんに心を許し切ってる証拠だよ』
冷静に毛利さんを分析しながらもお茶を飲む哀をたしなめる。
「よし、修理出来たぞ」
博士がそう言った時、上の階からガシャアアンっと何かが割れる音が響いた。
「な、なんじゃ…?」
慌てて地上への階段を駆け上っていく博士とコナン。
ざわりと嫌な気配がした。
…“いる”…!
『待って2人とも…!』
追いかけるも、2人は階段を上り切って玄関に向かっていた。
その玄関の窓ガラスは投石により割れて破片が散っている。
「誰じゃ!こんなイタズラをしたのは!」
「博士!開けちゃだめだ!」
今度はコナンが声を上げるが、博士は扉を開けてしまった。
「えっ?」
阿笠邸の門の前に、黒いオフロードバイクに跨る、赤いライダースーツとフルフェイスヘルメットを被った人物が見えた。
コナンの声に博士が振り返った瞬間、その人物が持っていたボーガンから矢が放たれる。
『博士!』
「ぐわぁ!」
手を伸ばしたが遅かった。
矢は博士の臀部に突き刺さった。
「博士!」
哀が悲鳴に近い声を上げる。
バイクに乗った人物はすぐに走り去って行った。
「わしは大丈夫じゃ!追え!新一!」
「っ…!Aさん!灰原!博士を頼んだ!」
そう言って、修理を終えたばかりのスケボーに飛び乗って、コナンは犯人を追っていった。
バイクを持って来ていないから、俺が犯人を追うのは難しいだろう。
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096 - ふぇおさん» こちらこそ、嬉しいお言葉ありがとうございます!寒暖差が激しいので、ふぇお様も体調にお気を付けくださいね。これからも応援よろしくお願いします! (2021年10月17日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇお(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいてます!!!体調を崩さない程度に更新してくださいね、応援してます頑張ってください!!神作をありがとう!!! (2021年10月17日 0時) (レス) @page20 id: c548f35cab (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!楽しんで頂けるよう頑張ります! (2021年10月3日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 096さん» 映画ストーリーは好きです、頑張って下さい (2021年10月2日 16時) (レス) @page6 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!! (2021年10月1日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2021年9月28日 21時