1697話 14番目の標的 ページ48
「村上丈を殺したのかね」
「…ああ。村上とは、あいつが仮出所した日に偶然毛利探偵事務所の前で会った」
村上も殺されていたのか。
「私は村上を上手いこと利用できないかと思い、毛利さんの知り合いだと言って誘った。村上は事件当時こそ毛利さんを恨んでいたが、今はただあの時のことを謝りたくて会いに来たと言っていた。そのときだよ。トランプの数字を使って、自分の犯罪をカモフラージュしようと思いついたのは」
村上は自分の行いを反省し、更生した。
それを、この男に――…。
「酔いつぶれた村上を殺すのは簡単だった」
「それじゃあ、毛利さんや目暮警部には何の恨みもなかったのか!」
「その通り」
白鳥警部の言葉に沢木さんは頷いた。
「僕と宍戸さんを呼び寄せたのは…」
「足りない“6”と“4”を揃えるためか!」
「そうだ。“5”と“3”の毛利さんと白鳥警部は私が旭さんに呼ばれた話をすれば当然ついてくると思った。本当は“1”の工藤新一も来ることを期待していたんだが…それは残念ながら叶わなかった」
来てるけどな。
「関係のない者が死んだら…ということは考えなかったのかね⁉」
「海中レストランを爆破したのは、ただ仁科を殺すためだ。他の連中は死のうが生きようがどうでもよかった。あとはここが崩れ落ちて、村上の行方は掴めず、迷宮入りになるはずだった」
…ここが、崩れ落ちて…?
その言葉が引っ掛かった。
ここ、とはさっきまでいたアクアクリスタルのことじゃ…ない…?
「沢木さん。もう逃げ場所はない。観念するんですな」
そう言う目暮警部だったが、沢木さんが不敵な笑みを浮かべたのを俺は見逃さなかった。
『っ…!』
だが、俺が駆け出すより早く、沢木さんは内ポケットから取り出したスイッチを押した。
また爆発音が響き、地面が揺れる。
『ぅわ…っ!』
前のめりに倒れそうになる体を、零さんにより後ろから引かれて転倒を免れた。
だがその隙に、沢木さんは蘭の元へ駆け出し、彼女を囮にしてその首にナイフを近づけた。
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096 - ふぇおさん» こちらこそ、嬉しいお言葉ありがとうございます!寒暖差が激しいので、ふぇお様も体調にお気を付けくださいね。これからも応援よろしくお願いします! (2021年10月17日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇお(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいてます!!!体調を崩さない程度に更新してくださいね、応援してます頑張ってください!!神作をありがとう!!! (2021年10月17日 0時) (レス) @page20 id: c548f35cab (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!楽しんで頂けるよう頑張ります! (2021年10月3日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 096さん» 映画ストーリーは好きです、頑張って下さい (2021年10月2日 16時) (レス) @page6 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!! (2021年10月1日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2021年9月28日 21時