1580話 14番目の標的 ページ31
「ところで皆さん、今日はどういう理由で呼ばれたんですか?」
「秘書の人から電話があったんですよ。旭さんが俺のファンで、一度会って話がしたいと。多分この施設の宣伝でもしてほしいってことなんじゃないの?」
目暮警部の問いにビール片手の宍戸さんが答えた。
「僕も秘書の方から電話を貰いました。誘い文句も同じです」
次いでフォードさん。
「私なんかプレゼントも貰っちゃったもんね。ほら、このマニキュア、フランス製ですっげぇ高いんだ」
小山内さんがカバンの中からピンク色のマニキュアの瓶を取り出した。
同じ色が、今の彼女の爪にも塗られていた。
「仁科さんもそうですか?」
1人離れた席に座っている仁科さんに、白鳥警部が声をかけた。
「ああ、そうだよ」
ぶっきらぼうに短く答える仁科さん。
その一方で小山内さんはワインのコルクにマニキュアで落書きをしていた。
「ん?沢木さん、貴方にです。下に落ちていました」
フォードさんがテーブルの下から1枚の紙を拾い上げ、沢木さんに渡した。
沢木さんはそれを受け取り、口に出して書いている内容を読み上げ始めた。
「“沢木公平様 遅れるかもしれないのでワインセラーのM-18番の棚からお好きなワインを取ってきて皆さんに出しておいてください。鍵はレジカウンターにある袋の中に入ってます。よろしく。 旭勝義”」
旭さんからの伝言のようだが…、さっきコナンがジュースを落として机の下に潜った時、あの紙に気付かなかったのか…?
A4の紙が落ちていたら、普通は気づくはずだが…。
コナンも不思議そうにその紙を見つめている。
「ねぇ、私ワインセラー見てみたい!」
「僕も見たいです!」
「俺もどんなワインがあるか覗いてみてぇな」
口々にそう言いだした彼らに、沢木さんは頷いた。
「じゃあ一緒に行きましょう」
こうして俺たちは沢木さんの案内で全員でワインセラーに向かった。
・
411人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
096 - ふぇおさん» こちらこそ、嬉しいお言葉ありがとうございます!寒暖差が激しいので、ふぇお様も体調にお気を付けくださいね。これからも応援よろしくお願いします! (2021年10月17日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇお(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいてます!!!体調を崩さない程度に更新してくださいね、応援してます頑張ってください!!神作をありがとう!!! (2021年10月17日 0時) (レス) @page20 id: c548f35cab (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!楽しんで頂けるよう頑張ります! (2021年10月3日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 096さん» 映画ストーリーは好きです、頑張って下さい (2021年10月2日 16時) (レス) @page6 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!! (2021年10月1日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:096 | 作成日時:2021年9月28日 21時