1575話 14番目の標的 ページ26
毛利さんたちとは別行動で非常口の場所を確認しつつ、部屋を片っ端から開けていく。
『ん?コナンくん』
ワインセラー室の前でコナンに遭遇した。
彼も一人で調べて周っていたようだ。
「あ、Aさん、安室さん。この部屋だけ開かないんだ」
コナンがガチャガチャとノブを回すも、扉は鍵がかかっているらしい。
「開けてみる?」
鍵を回す仕草をしながらお得意のピッキングをするかをコナンに尋ねる安室さん。
「ううん。とりあえず目暮警部のところに戻ろう」
『怪しい部屋はなかったね。それに、旭さんもいない』
「気配は?」
『…俺たち以外の気配がない。ここにはいないのか、それともすでに――』
憶測でしかないので、これ以上はと口を閉じる。
コナンと安室さんと3人でレストランに戻ると、ちょうど目暮警部による事件の説明が終わったところのようだ。
毛利さんと白鳥警部も特に異常はないと判断し、戻って来ていた。
「となると、“6”は俺のことかもしれないな」
そう言いだしたのは宍戸さん。
「宍戸の“宍”には“六”が入ってるからな」
本人の推理に、目暮警部たちも「確かに!」と声を上げた。
「他の3人にも数字が入ってるよ。ね?Aさん、安室さん」
コナンが俺たちに話を振ってきた。
安室さんがいる手前、自分が推理をすることを警戒しているのかもしれない。
『うん。小山内さんは名前が奈々だから“7”。仁科さんには“2”が』
「フォードさんは、英語ですが“4”が。そこで白鳥警部、お尋ねしたいのですが、下のお名前は?」
安室さんの言葉で、視線が白鳥警部に集まる。
「…白鳥…任三郎です」
「任…三郎…!」
やっぱりか…。
目暮警部は知っていたようだが、コナンと毛利さんも彼の名前は初めて知ったようで目を見開いていた。
「でもさすがに“1”はいないようですね」
自分が狙われているかもしれないというのに冷静な白鳥警部の言葉に表情を曇らせたのは蘭だった。
“1”ならいる。
今は違う名前と姿だけれど、この場にちゃんと。
蘭も彼のことだと思っているんだろう。
ちらりとコナンを見ると、自分のことだと理解しているのか暗い面持ちの蘭を心配そうに見つめていた。
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096 - ふぇおさん» こちらこそ、嬉しいお言葉ありがとうございます!寒暖差が激しいので、ふぇお様も体調にお気を付けくださいね。これからも応援よろしくお願いします! (2021年10月17日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇお(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいてます!!!体調を崩さない程度に更新してくださいね、応援してます頑張ってください!!神作をありがとう!!! (2021年10月17日 0時) (レス) @page20 id: c548f35cab (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!楽しんで頂けるよう頑張ります! (2021年10月3日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 096さん» 映画ストーリーは好きです、頑張って下さい (2021年10月2日 16時) (レス) @page6 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!! (2021年10月1日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2021年9月28日 21時