1066話 ページ17
『氷上さん。俺は貴方に全くと言っていいほど興味がありません。今回は共演者として撮影が終わるまではご一緒させていただきますが、その間にまた妙なことをするようなら、俺もそれ相応の手段を取らせていただきます。それだけを言いに来ました』
「…ズバッと言うなぁ。ま、分かってたことだけど。…で、それ相応の手段って？」
『警察沙汰にしてもかまわない、ということです』
「うわぁ、容赦ね〜なぁ」
クスクス笑っていたかと思うと、その顔から突然表情が消えた。
「でも、俺は諦めるつもりねぇから」
『！』
じりじりと近づいてくる氷上から後退っていたら、扉にぶつかりそれ以上下がれなくなる。
「興味がないなら、興味を湧かせてあげるよ。…楽しみにしてて」
『っ、だから…そういうのをやめろって言ってんだよ…！どんだけ言われても俺はお前を好きになることはない！』
「それでもいいよ。そうやって、俺に感情をぶつけてくれるだけで俺は嬉しい」
ちゃんと話して決着をつけようと思っていた俺が馬鹿だった。
こいつは…俺が今まで会ったことのないタイプの変態だ…！
「ねー！A兄ちゃーん！僕トイレー！」
背後の扉がドンドンと叩かれた。
『ッ、とにかく、これ以上俺に構うな』
それだけ言って楽屋を出た。
『…トイレだったね。こっちだよ』
怪しまれない様にコナンにそう言って楽屋の前を離れる。
「言い争う声が聞こえたから声かけたけど…」
『うん、助かったよ。ありがとう』
「あんまいい結果ではなかったみたいだな」
『全然話が通じねぇ…。お手上げだよ』
どうすれば諦めてくれるのかがまったく分からない。
なぜあいつが俺にそこまで執着しているのかも。
…零さんになんて報告しよう……。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 633人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サラ(プロフ) - 泣きました。最高の作品をありがとうございます。これからも応援してます (5月25日 0時) (
レス) @page50 id: 5dcf9ec97c (このIDを非表示/違反報告)
侑(プロフ) - シロツメクサの話だいっすきです、！特に2、毎回見る度泣きます、！この話を思いついた096さん神だと思います(真顔)最高です、！ありがとうございます！！ (2022年3月15日 10時) (レス) @page50 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
096 - りりこスタイルさん» こちらこそ感動していただきありがとうございます…！これからも見守ってあげてください！ (2020年8月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
りりこスタイル - ヨツバの最後のセリフで泣いてしまいました。素敵なストーリーありがとうございます。これからも、黒瀬の幸せを願って見ていますね！ (2020年8月19日 22時) (レス) id: b80200442e (このIDを非表示/違反報告)
096 - 架印�靴気�» 妄想までしてくださってありがとうございます！（笑）ヨツバの最期、しっかり見届けてあげてください！妄想の感動が現実になっていればいいな…！と思っております！ (2020年8月18日 22時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：096 | 作成日時：2020年7月21日 22時
