1038話 ベイカー街の亡霊 ページ39
「何をごちゃごちゃと…！丸腰のお前に何ができる！」
次々襲ってくる白刃の攻撃を軽い身のこなしで躱していく。
なんだか現実世界より体が軽いな。
この世界なら銃弾も避けられるのかも。
『丸腰だなんて、決めつけんなよ』
懐からエアガンを抜き、銃口をジャック・ザ・リッパーへ向ける。
もちろんこの世界で博士の道具がただのガラクタ程度だとは知ってる。
これはハッタリだ。
だが案の定、ジャック・ザ・リッパーは突然の飛び道具に身を怯ませた。
「撃てばいいさ。だが、俺を撃ったところであと10分で終着駅だ。運転士のいないこの列車はどうなるかな」
…こいつを倒せば、終わりじゃないのか…？
「最も、駅に突っ込む前にお前たちはお陀仏のようだ」
「コナンくん！黒瀬さん！後ろ！」
蘭の叫びで後ろを振り返る。
トンネルがすぐそこに迫っていた。
『ッ‼』
反射的に身を屈ませ、直撃は免れた。
「ここまでだな」
トンネルを抜けてすぐ目の前に現れたジャック・ザ・リッパーに反応が遅れた。
『っ――…！』
とっさに後ろに飛び退いたが、首元をナイフで切り付けられた。
『…あ…ッ』
「Aさん…‼」
首をかき切られることはなかった。
だが…、宙を舞う、シルバーのリング。
指輪だ。
俺が預かっている、零さんの――…。
首から下げていたチェーンが切られ、指輪が外れた。
小さなそれは鈍い光を放ち、谷底へ落ちて行った。
『………』
何もなくなった首元に手をやる。
心にぽっかり、穴が開いたようだ。
「Aさん！」
コナンの呼ぶ声で我に返り、猛追してくるジャック・ザ・リッパーの攻撃を屋根の上を転がって躱した。
落ち着け…っ！
ここはゲームの中だ…。
現実世界に戻れば、ちゃんと指輪もある…。
「ふ、動きが鈍くなったか？その銃も、ハッタリのようだな」
『試してみようか？』
脅しとして、引き金に力を込めてみるが、こいつにはもうお見通しのようだ。
ならば、とその足を自分の足にかけてすくってやる。
「何…ッ⁉」
バランスを崩したジャック・ザ・リッパーだったが、さすがの身のこなしで体制を立て直す。
だが、すぐにその胸元を掴み、背負い投げた。
「ぐぁっ！」
背中を強く打ち付けたジャック・ザ・リッパーは動けなくなったようだ。
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096 - はしもんさん» 蓮役のオリジナル新キャラが今回の章は鍵を握ってくるので、どうぞお楽しみに！ (2020年7月21日 21時) (
レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
はしもん(プロフ) - 1047、1048話更新お疲れ様です！ 新キャラの蓮さん…一体どんな方が演じるのでしょうか…、凄く楽しみです((o(｡>ω<｡)o)) (2020年7月20日 19時) (レス) id: 3a59eb0a02 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 架印�靴気�» マです！（笑）シロツメクサ2編もどうぞお楽しみに！ (2020年7月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
096 - ハルニサ(^∀^)さん» 復活です！楽しんでいってくださいね！ (2020年7月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
096 - はしもんさん» ありがとうございます！オリジナルも楽しんでください！ (2020年7月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2020年6月20日 13時
