1036話 ベイカー街の亡霊 ページ37
「…いねぇ。この先は機関室しかねぇぞ」
列車内には誰一人として人がいなかった。
あの車掌ですら消えていた。
嫌な予感がして、隣の列車に移り、梯子を上って屋根伝いに機関室を覗いた。
『…やっぱり…。運転手もいない…』
このままだと、列車は止まることなく次の駅に突っ込む…。
「とにかく列車を止めよう！」
俺の後について機関室を覗き込んだコナンが中へ飛び降りた。
「ブレーキが壊されてる…！」
火室の中では大量の石炭が燃えていた。
「どんどん加速してる…」
それが動力源となり、列車は減速する様子がない。
「おい、あの姉ちゃん探さねぇとやべぇんじゃねぇのか？」
諸星の言葉にコナンは焦りを見せた。
だが、ハッと何かに気付いたようだ。
「Aさん！後ろに…！」
『え？』
機関室の中からコナンが俺を見上げて叫んだ。
言われるがままに後ろを振り返ると、少し先の列車の屋根の上に人影が見えた。
『…いた！』
コナンと諸星は梯子を上り、屋根の上に戻ってくると、そのままジャック・ザ・リッパーのもとへ駆けていく。
『ちょ…っ、待って！』
いくらなんでも無謀だ。
武器も持たず、あの殺人鬼相手にどうしようというのか。
不安定な屋根伝いに、俺も彼らの後を追う。
いざというときは、俺がコナンの盾となる。
コナンだけは…守らないと…。
ジャック・ザ・リッパーの背後に、蘭の姿もあった。
だが、その体はロープで縛られており、身動きが取れないようだ。
「このお嬢さんとはロープで繋がっている。俺が落ちたら彼女も一緒に落ちるというわけだ。…さぁ、どう戦う？」
ジャック・ザ・リッパーはナイフを抜き、構えた。
死なば諸共。
まるでライヘンバッハの滝だ。
蘭を助けるため、こちらは手を出さないと思っているのか。
・
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096 - はしもんさん» 蓮役のオリジナル新キャラが今回の章は鍵を握ってくるので、どうぞお楽しみに！ (2020年7月21日 21時) (
レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
はしもん(プロフ) - 1047、1048話更新お疲れ様です！ 新キャラの蓮さん…一体どんな方が演じるのでしょうか…、凄く楽しみです((o(｡>ω<｡)o)) (2020年7月20日 19時) (レス) id: 3a59eb0a02 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 架印�靴気�» マです！（笑）シロツメクサ2編もどうぞお楽しみに！ (2020年7月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
096 - ハルニサ(^∀^)さん» 復活です！楽しんでいってくださいね！ (2020年7月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
096 - はしもんさん» ありがとうございます！オリジナルも楽しんでください！ (2020年7月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2020年6月20日 13時
