57話 漆黒の特急 ページ8
・
発車時刻になり、機関車独特の警笛音が響く。
そして列車はゆっくりと動き出した。
子供達は窓の外を見ながら大興奮だ。
車内は一室一室が個室になっていて、それなりの広さだった。
「すごいすごい!」
「駅みんなすっ飛ばしてるぜ!」
「なんでも、終着駅までほぼノンストップらしいですから!」
「まぁどこが終点かは謎じゃがな」
「名古屋だよ。ネットで運行状況を調べれば、この列車の筋は見えるからな」
『そういう推理をするのも醍醐味なのに、コナンくんは無粋だなぁ』
扉側の席に座ってそう言うと、コナンはうるせーと目で訴えてきた。
「それより気になるのは、この列車の走行中に出される推理クイズだな」
「噂だと、乗客の中からランダムで犯人役と被害者役が選ばれ、事件が起きて、現場の乗客全員が探偵となって、終着駅に着くまでに犯人を割り出すって趣向らしいけど」
割と本格的なんだな、と思っていると、扉がノックされた。
『はい』
立ち上がり、扉を開けるが…。
『…あれ?』
「どうしたの?」
『いや、誰もいない…』
確かにノックは聞こえたんだけど…。
一瞬だけど、人の気配もしたし…。
『ん?』
床に目線をやると、そこには手紙が落ちていた。
「なになにー?」
子供達が興味深そうに集まってくる。
扉を閉めて、席に座って封を開けた。
「“おめでとう!あなたは探偵役に選ばれました!10分後、7号車のB室で事件が発生しますので、捜査されたし!”」
コナンが手紙の内容を読み上げる。
…これ、本当に今回の推理クイズなのか?
まぁ、子供たちが楽しそうだからいいか。
・
1515人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鹿野ユズナ(プロフ) - いえ、お力になれたようでよかったです! (2019年4月25日 11時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 鹿野ユズナさん» コメントありがとうございます!恥ずかしながら、ずっと勘違いしておりました…。次回から気をつけます!ご指摘本当にありがとうございました! (2019年4月21日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - こめかみ、漢字変換が全てお米の神様になってます………… (2019年4月21日 5時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 大福さん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます!これからも読みやすく楽しい小説を目指して頑張るので、よろしくお願いします! (2019年3月13日 20時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
大福 - 楽しく、読みやすいです。続きが気になります!次の更新楽しみに待ってます。 (2019年3月12日 16時) (レス) id: 2b112b86de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:096 | 作成日時:2019年2月11日 21時