91話 ページ42
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2日間の療養で、体調は完全に回復した。
それでもまだ仕事は早いという安室さんの心配性の一言で俺はポアロに来ていた。
「倒れたって聞いて、心配してたんですよ?」
『すみません。ちょっと疲れが溜まってたみたいです。もう大丈夫ですよ』
ミルクティーを飲みながら、安室さんのサンドイッチを食べ、梓さんと雑談をする。
安室さんはにこやかに接客中だ。
「安室さんも、凄く心配なさってたんですよ。すぐに飛び出して行ったんですから」
『そうだったんですね…』
「でも、大事なくて本当によかったです」
にこにこと身を案じてくれるこの世界の人たちは本当に優しい。
『…安室さんは、普段からあんな感じですか?』
サンドイッチを咥えながら、にこやかに接客をする安室さんを見つめる。
接客されている女性たちはイケメン店員に頬を染めている。
「そうですね、いつも笑顔で、仕事も出来るし、頼りになる人です」
『…必要とされてるんですね』
安室さんから視線を外し、サンドイッチを飲み込む。
「黒瀬さんも僕を必要としてくれます?」
背後からかけられた声に視線だけを向け直す。
相変わらずにこにこ顔の安室さんが立っていた。
話を聞いていたらしい。
『安室さんがいなければ、ご飯に困りますから』
「はは、僕は食事係ですか」
「すいませーん」
「はーい」
客に呼ばれて、安室さんはそちらへ向かった。
「…安室さんは、黒瀬さんのことを必要としているみたいですね」
『え?』
「だって、黒瀬さんと話してるときの安室さん、本当に楽しそうなんだもの」
『…そうですかねぇ』
からかって楽しんでいるようにしか見えないんだけど。
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鹿野ユズナ(プロフ) - いえ、お力になれたようでよかったです! (2019年4月25日 11時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 鹿野ユズナさん» コメントありがとうございます!恥ずかしながら、ずっと勘違いしておりました…。次回から気をつけます!ご指摘本当にありがとうございました! (2019年4月21日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - こめかみ、漢字変換が全てお米の神様になってます………… (2019年4月21日 5時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 大福さん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます!これからも読みやすく楽しい小説を目指して頑張るので、よろしくお願いします! (2019年3月13日 20時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
大福 - 楽しく、読みやすいです。続きが気になります!次の更新楽しみに待ってます。 (2019年3月12日 16時) (レス) id: 2b112b86de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2019年2月11日 21時