899話 ページ50
「…よかったんですか?彼女と籍を入れたら、財閥の御曹司ですよ」
『本気で言ってんなら殴んぞ。…俺みたいな人間はあんた以外扱えないだろ?』
秘密主義で嘘つきな俺を扱えるのは…この世界でただ一人。
「…違いないですね」
見つめ合って口元に笑みを浮かべると、「こほん」と咳払いで遮られた。
「さ、2人とも。注目の的みたいだから、そろそろ出なさい」
佐藤刑事に言われ、周囲を見渡すとさっきのプロポーズの件をずっと見ていた連中がまだ様子を伺っていた。
『そうですね。それじゃあ佐藤刑事、あとの捜査はお願いします』
「ええ。気を付けて」
別れの挨拶を済ませ、警視庁を出る。
『…はぁ…お腹空いた』
「帰ったらすぐに何か作ろう。ハロも待ってる」
街灯と車のヘッドライトが照らす夜の道を並んで歩く。
きっとこの先も、零さん以上の人は現れない。
見失っても、見つけてくれる。
だからもし、彼が降谷零を見失いそうになったときは、俺が救い出す。
「どうかしたか?」
『ううん。ご飯食べて、ベッドで眠りたいなって』
この先も、きっと大丈夫。
零さんが“俺”を…真白を蘇らせてくれたから。
この人の隣に、自信をもって立てる自分を取り戻したから。
――この先、何が起きても。
俺は俺として、戦って見せるよ。
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096 - はしもんさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2020年4月21日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
はしもん(プロフ) - 898、899話更新お疲れ様です! これからもずっとずっと、応援させてください(´˘`*) 大好きです!! (2020年4月20日 14時) (レス) id: 3a59eb0a02 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 稲荷さん» はじめまして!嬉しいお言葉ありがとうございます!このコメントを読んでから私も改めて“さだめ”を聴いたら、確かに…!となりました!曲を聴いて2人を思い出してくれるなんて嬉しいです!これからも応援よろしくお願いします! (2020年4月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
096 - くれはさん» まだ終わりません…!(笑)どうぞお楽しみに…!! (2020年4月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
096 - はしもんさん» 一難去ってまた、という感じですね!いえいえ!私も話数ミスがあったので、修正しました! (2020年4月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2020年3月22日 22時