【名探偵コナン】異世界の訪問者18《男主》

892話 -Side降谷- ページ43

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帝丹小周辺を歩いていること数十分、佐藤刑事から連絡が入った。




《今、直接黒瀬くんから連絡があったの》

「彼はなんて？」

《別れの言葉よ。たぶん、諦めたふりをして今生の別れと称して電話をかけさせてもらったんだと思うわ。それで、最後に…“透にもよろしく”って》

「！」




そこで僕の名前――しかも普段は使わない下の名前を出すということは…。




「僕が歩いた範囲内に、Aさんがいるようですね。…そうと分かれば、こちらも動きましょう。佐藤刑事、手配をお願いします」

《ええ。分かったわ》



佐藤刑事との会話を終えた後、風見に連絡を取る。





「今僕が歩いた帝丹小の裏門側にAがいるようだ。そちら側に注目しておいてくれ。こちらが動けば、向こうも動きを見せるはずだ」

《了解しました》

「安室さん！」



佐藤刑事の連絡を受けたらしいコナンくんと高木刑事が合流する。





「すごいですね！黒瀬さん、本当に仕掛けてきた！安室さんの気配を察して！」

「…おそらく彼は、僕たちの行動も全部読んでいたでしょう。僕たちが分かれて行動することも、今後の動きも」

「さすが…愛の力は偉大だね」




いつか、彼に言った言葉をそのまま返される。



それに笑みで答えると、遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた。







「さぁ、終盤戦です。Aさんを迎えに行きましょう」







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