【名探偵コナン】異世界の訪問者18《男主》

877話 -Side降谷‐ ページ28

-Side降谷-





昼になっても、ポアロにAはやってこなかった。



縁談を断るのに手こずっているのか…？




「安室さん！いますか⁉」



疑問に思っていた時、高木刑事が慌ただしく店内に駆け込んできた。




「高木刑事、どうかしましたか？近くで事件でも？」


あまりの慌てぶりにそう返すが、内心嫌な予感が胸を占めていく。


店内には梓さんと、お昼を食べに来ていたコナンくんと蘭さんだけ。

その全員が、高木刑事に注目を集める。






「落ち着いて聞いてください…！黒瀬さんが…！」


やっぱりA絡みだ。

直接僕に伝えに来るんだからそうだろう。





「…Aさんがどうしたんですか」


尋ねる声が自然と低くなる。





「っ…誘拐されました…！」




続いた高木刑事の言葉に、磨いていたカップに無意識に力を入れてしまい、ヒビが入る。





「…詳しく教えていただけますか」



Aがそう簡単に誘拐されるわけない。


される前に相手を潰すくらいの力はある。



――それなのにどうして…。






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