検索窓
今日:90 hit、昨日:75 hit、合計:578,688 hit

767話 ページ18






「つまり、どういうことだ?」


書置きだけを残し、天野先生の家から出た。

風見さんの車の後部座席に乗り込み、助手席に座る零さんに、スマホの画面を見せた。



「これは?」


天野先生の財布の中に入っていたメモ書きだ。

そこには、たくさんの男性の名前が書かれていた。




『そこに書かれている名前、見覚えがない?』


俺の言葉に、零さんはスマホの写真をズームする。





「…こいつは、先日金銭横領が発覚して逮捕された議員だな…。こっちは転落事故で死亡した製薬会社の社長…?…ここに書かれている大半の人間が、逮捕や突然の死を遂げている…」

『そう。他にも名の知れた金持ちばかり。他の部屋も調べてみたけど、すごいものだったよ。宝石や高級品の類がたんまり』

「彼らの逮捕や死には、彼女が関わっている可能性が高いということか」

「ですが、今回警察庁にハッキングを仕掛けた件とは、関係ないようですね」

『そうでもないみたい』



風見さんの言葉をすぐに否定した。




『メモの一番下にある名前を見て』

「…飯田響輝…。保健室登校している、飯田先生の甥っ子か」



さすが零さん。
そこは調べ上げていたようだ。





「…そうか。彼女は彼を利用して……」

『そういうこと』

「…えっと、どういうことでしょう?」


一人だけ状況が分からない、と困惑する風見さん。





「飯田響輝は成績優秀で、パソコンが得意な生徒だ。何度か賞も取っている。卒業後は東都大に進学し、システムエンジニアへの道を歩むべく頑張っていたようだ。実際、IT会社からすでに声もかかっていたようだからな」

『そんな将来有望な生徒に、彼女が目を付けないわけがない。彼女は響輝くんの担任。その立場を利用し、響輝くんを懐柔しようとしたんだ』



IT関係は年収もいいからな…。
若いうちに手籠めにしておきたかったんだろう。




『というか、零さんもそこまで調べてたんだね』

「当たり前だ。お前が目立ってる裏で、僕が動く。そのための共同潜入なんだから」





そうだった。
あのボサボサの格好で日本史教えてるだけじゃなかったんだ。





768話→←766話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (420 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
837人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

096 - ロマンス細胞さん» いえいえ!こちらこそこめんとありがとうございました!告白もありがとうございます(笑) (2020年2月13日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ロマンス細胞(プロフ) - 096さん» 返信ありがとうございました!(´;ω;`)めっちゃ好きです←(突然) (2020年2月12日 22時) (レス) id: 3aaa867c85 (このIDを非表示/違反報告)
096 - ロマンス細胞さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!これからも頑張ります! (2020年2月12日 21時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ロマンス細胞(プロフ) - 最高です。これからも頑張ってください!!楽しみに読んでます。 (2020年2月12日 20時) (レス) id: 3aaa867c85 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 赤の他人さん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるように頑張りますね! (2020年2月10日 20時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:096 | 作成日時:2020年1月20日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。