764話 ページ15
『それでは、お先に失礼します。また明日』
個室を出る際に他の職員にそう言ってから、安室先生に視線をやる。
彼とアイコンタクトを交し合い、声をかけてくれる他の先生たちに会釈をしながら居酒屋の廊下に出た。
『あの、天野先生…、まだちょっとふらついてて…。手、繋いだままでもいいですか?』
「えっ、は、はい!」
あと…もう一押しかな。
この際、少し調べさせてもらうか。
外に出た時に、持っていたカバンから手を離した。
『あっ』
中身が地面に散らばる。
「大丈夫ですか?」
『はは、すみません…。…あれ?』
しゃがみ込んで散らばった中身をかき集めながら、手を止めた。
「どうしたんですか…?」
ごそごそとカバンの中を漁る。
『…家の鍵、なくて…。おかしいな…』
もちろん全部演技だが、天野先生は信じたようだ。
「あの…よければ、家に来ますか?」
かかった…と内心ほくそ笑む。
『え、でもさすがにそれは…』
「いいんですよ。黒瀬先生を一人にするの危ないですし、それに飲み足りないので、もう少し私に付き合ってください」
絡みつくように腕に抱き着いてくる天野先生。
標的は――…俺に切り替わったようだ。
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096 - ロマンス細胞さん» いえいえ!こちらこそこめんとありがとうございました!告白もありがとうございます(笑) (2020年2月13日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ロマンス細胞(プロフ) - 096さん» 返信ありがとうございました!(´;ω;`)めっちゃ好きです←(突然) (2020年2月12日 22時) (レス) id: 3aaa867c85 (このIDを非表示/違反報告)
096 - ロマンス細胞さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!これからも頑張ります! (2020年2月12日 21時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ロマンス細胞(プロフ) - 最高です。これからも頑張ってください!!楽しみに読んでます。 (2020年2月12日 20時) (レス) id: 3aaa867c85 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 赤の他人さん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるように頑張りますね! (2020年2月10日 20時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2020年1月20日 21時