【名探偵コナン】異世界の訪問者12《男主》

582話 ページ33

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「黒瀬Aさんですよね!?サインください!!」



ドラマ効果で、街中を歩いているとこうやって声をかけられることが増えた。


ちなみに今はスーパーでの買い物中。
周りの視線が凄い。



『あ、えっと、ごめんね。俺はもう一般人だから…』


こうやって断るのはもう何度目か…。


ドラマは現在中盤まで放送されており、反響はすさまじい。


俳優業はあのドラマのみで今後はメディアに一切出ず引退する、と報道もされているのだ。



やはりドラマに出るのは少々目立ちすぎただろうか…。
探偵助手に専念しようとしていた矢先にこれじゃあ、今後にも支障が出るな…。


今後のことを思案する中で、頭の片隅に追いやっていた不安がまた顔を出す。



どうも今日は朝から、嫌な予感が胸をしめているのだ。


また何か事件が起きるのか…と身構える中、零さんは昨日から帰ってきていない。
どうやら追っていた件が山場らしい。


零さんが現場に出ることはないだろうが、あの人も割りと無理をするからな…。



今日は帰ってこれるのだろうか…。
一応、日持ちする料理でも作って待っているか…と思ったときだった。




『ん？』


マナーモードにしていたスマホがポケットの中で震えて取り出す。




『…風見さん？』



珍しい人物からの着信に首を傾げながらも嫌な予感は増大した。





『…もしもし？』

《黒瀬くんか!?落ち着いて聞いて欲しい…っ、降谷さんが…っ！》




嫌な予感はどうしてこうもいつも俺を裏切ってはくれないのか。





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