575話 霊魂探偵殺害事件 ページ26
どうやらちょうど、眠りの小五郎の推理ショーが始まるところらしい。
だが、様子がおかしい。
コナンが俺に気づき、目で何かを訴えてきた。
『？』
毛利さんを眠らせているのに、一向にいつもの蝶ネクタイ型の変声機を使おうとしない。
それになんか…めちゃくちゃ焦ってる…？
……もしかして、蝶ネクタイ型変声機をなくしたのか…？
それに気づかず、毛利さんを眠らせてしまった、と…。
何も喋らない毛利さんを不審に思った目暮警部たちが近づく。
しょうがない…、代わりに俺がやるか…と思ったとき、ベランダからあの気配を感じた。
「コナンくん！助けてあげよっか！困ってるんだろ？」
電話をしていた世良が、コナンに上機嫌に近づいて言う。
「え、ええ、べ、別に…困ってないけど…」
「小五郎さんはどうだ？困ってないか？おいおい、返事しろよ。ほんとに寝てるみたいだぞ〜！」
どこか演技かかった世良の言い回しに首をかしげたときだった。
「眠りとは、周期的に繰り返す、意識を喪失する生理的状態なこと」
毛利さんの声が聞こえた。
コナンも驚いたようにピクッと反応した。
毛利さんの後ろの襟首に、世良のスマホがセットされているのに気づく。
コナンはベランダで、超ネクタイ型変声機を落としたんだ…。
それを拾い、今毛利さんの声で喋っているのは間違いなく…例のもう一人。
気配を消すことができ、一見分かりづらいコナンの蝶ネクタイを変声機だと見破り、使いこなしている…。
いったい…何者なんだ。
コナンも首後ろのスマホに気づいたようで周囲を見渡している。
寝室のカーテンの向こう。
小さな人影がうっすらと見えた。
その背格好は子供のものだ。
コナンと対して変わらない大きさ…。
コナンもその存在に気づき、ベランダに出ようとしたが、世良に止められた。
「邪魔しちゃダメ」
世良は完全にもう一人に任せるようだ。
よほど信頼している相手なのか…。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 955人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
096 - さつまいもさん» ありがとうございます！頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2020年1月7日 11時) (
レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも - そう言っていただけると有難いです…。最新話まで読ませていただいております。とても面白いです！寒い日が続いていますので、無理をしない程度で更新頑張ってください。 (2020年1月7日 2時) (レス) id: 13761fb567 (このIDを非表示/違反報告)
096 - さつまいもさん» いえいえ！とんでもないです！私もまだまだ勉強中なので、おかしな点がありましたらまたご指摘いただけると幸いです！ (2020年1月6日 15時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも - 返信遅れまして大変申し訳ございません(^_^;)そうでしたか…やはり口を挟むような結果になってしまい、申し訳ないです。コナンの作品中に東京駅が出ていることは初めて知りました。新しいコナンウンチクが増えました。ありがとうございます(笑) (2020年1月6日 2時) (レス) id: d0e080215b (このIDを非表示/違反報告)
096 - さつまいもさん» ご指摘ありがとうございます。架空都市として東都が使われているようですが、首都名は東京で正しいようです。実際コナンの作品中にも東京駅が出てきています。この辺ややこしくて、私も最初困惑しました（笑） (2019年12月30日 22時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：096 | 作成日時：2019年10月4日 13時
