36話 探偵たちの夜想曲 ページ37
毛利さんがテレビをつけると、ニュースでさっきまでの探偵事務所での事件が報道されていた。
テレビを消したと同時に、蘭の携帯が鳴る。
「もしもし?…世良さん?」
電話の向こうから、微かに荒ぶった声が聞こえた。
世良さんって…誰だろうか…。
「ごめんごめん、事件でごたごたしてたから…。……あ、ごめん、なんか声途切れてて、聞き取り辛いみたい」
聞き取り辛い…?
それに反応したのは俺と安室さんだった。
もしかして、電波が妨害されている…?
『…盗聴器』
無意識にぼそりと呟くと、安室さんがちらりと俺を見た。
そして、蘭の携帯の通話をオフにした。
「し…っ、圭さん。もしかしたらこの部屋、盗聴されてるかもしれません」
小声でそう言うと、樫塚さんは息を呑んで目を見開いた。
「でも、どうしてそんなこと分かるんですか?」
「さっきの蘭の携帯だな?盗聴器が仕掛けられていると、電波が繋がりにくくなることがある」
「さすが毛利先生。圭さん、今から全室を回って、盗聴器の設置場所を突き止めますけど、構いませんよね?」
「すいません、5分だけ待っててください。散らかしっぱなしで。下着とか片づけますので」
樫塚さんは部屋を出て行く。
安室さんはどこかからか、盗聴発見器を取り出した。
『発見器、いつも持ち歩いているんですか?』
「ええ。何があるかわかりませんので。…よくこれが発見器だって分かりましたね?」
『…テレビで、見たことあるので』
誤魔化すと、部屋を出て行く二人の気配を感じた。
樫塚さんとコナンがこの家から出て行ったようだ。
「どうしました?」
『…いえ』
これが原作通りなら、何も言わない方がいいだろう。
物語を狂わせちゃいけない。
・
2493人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
096 - ゆずりはさん» 返信遅くなってしまいすみません…!2週目嬉しいです!改めて楽しんで頂けると幸いです! (12月5日 20時) (レス) @page23 id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずりは(プロフ) - 2週目読ませて頂きます!黒瀬くんめちゃくちゃ好きです!♡ (11月14日 20時) (レス) @page2 id: c114e89f61 (このIDを非表示/違反報告)
096 - はるさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません!2回目読んでいただきありがとうございます!!ハロと出会うのは444話です! (2022年9月13日 15時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
はる - すごく面白いです!!!ストーリー読みやすくて、2回目を見てます((笑。 聞きたいことがあって、ハロと出会うシーンって何話でしたっけ?思い出せなくて、、、 (2022年8月11日 17時) (レス) id: 9c65c52711 (このIDを非表示/違反報告)
096 - みこさん» ありがとうございます!とても長いですが、ぜひ楽しんでください! (2019年8月21日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:096 | 作成日時:2019年1月30日 17時