34話 探偵たちの夜想曲 ページ35
・
四人乗りの車の助手席に樫塚さんを乗せ、後部座席に毛利さん、蘭、俺の順で乗る。
コナンは俺の膝上に乗せた。
完全に定員オーバーだけど、大丈夫か…?
『コナンくん、俺の膝の上でいいの?蘭さんの膝上のほうがよくない?』
「えっ!?な、何言ってるの!?」
分かりやすく赤面するコナン。
中身は高校生だ。
それを知っていてからかうのは面白い。
「ぼっ、僕、黒瀬お兄ちゃんと仲良くなりたいから、ここがいいなぁ〜」
分かりやすい動揺で、コナンはそう言う。
調子にのって口を滑らすのもアレなので、了承した。
車が大通りを真っ直ぐ進む。
「樫塚さん。この道であってます?」
「ええ」
「そういえば、この車って佐藤刑事の車と色違いだよね」
佐藤刑事は確か、短髪の女性刑事…だったかな。
「ってか、なんでお前らまで乗ってんだよ。狭いじゃねぇか!」
「す、すみません…。この車、後ろに四人も乗せるように出来てないので…」
「あ、いえっ、そんなこと…、お父さんこそなんで乗ってるのよ…!」
「俺は圭さんが心配でだな…!」
『安室さん、やっぱり俺先に歩いて帰るんで、降りますよ』
「いえ、大丈夫ですよ。それに、まだ少し顔色が悪そうですから」
ミラー越しに見つめられる。
顔色、悪いのだろうか。
「黒瀬さん、具合悪いの?」
『あ、ううん。大丈夫だよ』
膝上のコナンが俺を見上げる。
すぐに笑顔を向ければ、彼はまた何かを考え始めた。
今日の出来事を振り返って、ピースを嵌めていっているんだろう。
俺が分かっていることは、この樫塚圭という女性が何かを隠し、嘘をついていること。
いくら安室さんに実力を試されているとしても、あまり余計なことを言って墓穴を掘らないほうがいいだろう。
俺は少し勘が鋭いだけのただの一般人。
それを演じればいい。
・
2493人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
096 - ゆずりはさん» 返信遅くなってしまいすみません…!2週目嬉しいです!改めて楽しんで頂けると幸いです! (12月5日 20時) (レス) @page23 id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずりは(プロフ) - 2週目読ませて頂きます!黒瀬くんめちゃくちゃ好きです!♡ (11月14日 20時) (レス) @page2 id: c114e89f61 (このIDを非表示/違反報告)
096 - はるさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません!2回目読んでいただきありがとうございます!!ハロと出会うのは444話です! (2022年9月13日 15時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
はる - すごく面白いです!!!ストーリー読みやすくて、2回目を見てます((笑。 聞きたいことがあって、ハロと出会うシーンって何話でしたっけ?思い出せなくて、、、 (2022年8月11日 17時) (レス) id: 9c65c52711 (このIDを非表示/違反報告)
096 - みこさん» ありがとうございます!とても長いですが、ぜひ楽しんでください! (2019年8月21日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:096 | 作成日時:2019年1月30日 17時