129*エピローグ ページ32
桜の木にもたれかかる人がこちらを振り返る。
そこには、いつもの優しい笑顔を向ける彼女がいた。
その笑顔は、トキでもなく、野谷レイホでもなく、萩A心からの微笑みに見えた。
A「久しぶりです」
降谷「急にどうしたんだ…?組織の方はもう片がついたのか」
A「はい。でも…ハーゼが行方不明になってしまって…。シャンディはあの後、何者かに射殺されたみたいです」
Aはどこか寂しそうな顔をする。
きっとハーゼの事を思い出しているのだろう。
敵だったが、最終的には協力し、共に戦ってくれた。
降谷「これは僕の勘だが…彼は死んでないと思うんだ」
A「え…?」
降谷「僕たちが忘れなきゃ、ずっと生きてるさ。僕の同期も、僕の中でずっと生きてる」
俺は胸に手を当てる。
何となく、胸の中心がじんわりと温かくなる。
降谷「で、萩原とはいつ会ったんだ?」
2人で並んで、桜が咲き乱れる河川敷を歩く。
A「それは、また今度でもいいですか?」
Aは空を見上げる。
A「今はこの桜を見ていたいので」
その横顔を僕はぼんやりと眺めていた。
きっと、昔の事を思い出しているんだろう____
・
萩原『名前ないの?じゃあ、俺のあだ名あげる!』
萩原『そう!ハギ!今日から、君はハギね!』
萩原『いつか、君をここから連れ出してあげる!』
A『1人で、そんな事出来るの…?』
萩原『出来る!俺が仲間を連れて、君を救いに行く!!』
萩原『ほら、指出して?約束!』
萩原とAは、お互いの小指をかけた____
A「約束…守ってくれてありがとう」
風が桜の花びらを攫って空に咲いた気がした。
end.
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blossom(プロフ) - 完結おめでとうございます!! 終盤が素晴らしすぎます...(:_;) 素晴らしい作品をありがとうございました!! (2022年11月9日 6時) (レス) @page33 id: 2157140457 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 114話、送ってるじゃなくて、送ってやるです。 (2022年11月5日 16時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
真竜(プロフ) - 明里香さん» 誤字のご指摘ありがとうございます。 (2022年11月2日 22時) (レス) id: c82119363b (このIDを非表示/違反報告)
真竜(プロフ) - ここあらてさん» コメント遅くなってすみません!また更新再開しましたので、見ていただけると嬉しいです! (2022年11月2日 22時) (レス) @page10 id: c82119363b (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 107話、落ちいたじゃなくて、落ち着いたです。 (2022年8月23日 18時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真竜 | 作成日時:2022年6月25日 13時