隠キャ、カバディ部に入部します 2【井浦慶】 (ページ2)

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51:歓迎会① ページ2

井浦side

王城「なんて説得したの？」

宵越の家で俺たちは飾り付けをする。

水澄と伊達は、荷物が大変そうだからーと、一年たちの方へ向かっていた。

井浦「んー？、戻って来いって」

王城「んな簡単なわけないでしょ。カバディ嫌だから、サッカー部に入るような子だよ？」

正人は、光沢のあるバルーンをカーテンにつけていく。

井浦「……誰にも、言わねぇか」

王城「うんっ！僕と慶の仲じゃない！」

絶対言うな、コイツ…！

まぁ、いいか。

事実だし。

井浦「Aの事を調べたんだ。そしたら、母親が入院してるのが分かった。…本人曰く、自分が産まれてから母親が身体を壊して、下の子も流産してしまった…自分は、幸せになってはいけない、変わるのが怖い…。そう言ったから…」

王城「…言ったから？」

井浦「……幸せになっていいんだよ、お前の居場所はここだ…って、言った」

王城「おぉー、かっこいい！さすが、慶！」

王城はおーっと歓声をあげ、パチパチと拍手をする。

井浦「それ止めろ！…そもそもっ、あんな言葉言われたら誰だって」

別に、俺じゃなくても…あの言葉を、それこそ正人や他のメンバーが言っても…彼女はカバディに戻ってきただろう。

王城「でも、それで戻ってきてくれたんでしょ？」

井浦「っ、」