45＊色んな感情�� ページ47
A「バーボン…」
そっと、彼の名前を口に出す。
計算高く、どんな任務も遂行し、冷酷で血も涙もない男。
彼の名前を出せば、皆、鈍い顔をする。
なのに…
なんで、聞こえるんだろう。
私は、両耳の耳たぶをフニフニと触りながら、帰り道かどうかも分からない道を歩く。
A「っ！」
突然、私の影が前に伸びた。
後ろから照らされている。
私が振り返ると、そこには数台の改造バイクがいた。
・
轢かれる…！
・
バーボン「トキッ！！」
A「ッ！」
右から、何かに抱きしめられる。
私の後頭部に手を添えて、それは私を包み込んで、壁にぶつかっていく。
バーボン「ぐぁ…！」
まただ…。
また、聞こえた。
バーボン「トキ！怪我は？！」
数台の改造バイクが通り過ぎ、辺りはまた闇に包まれる。
バーボンはスマホのライトをつけて、私に外傷がないか、必死な顔で確認する。
バーボン「はぁ…目立った怪我はないですね」
バーボンは、右手をひらひらと振る。
かすかに、白手袋が濡れていた。
暗くてよく見えないけど…おそらく、血だ。
私の頭を守ろうとして、壁と私の後頭部に挟まれたのだ。
A「…バーボン」
私の口から勝手に言葉が出てくる。
バーボン「？、何でっ…す、か…」
私は彼の右手を両手でそっと抱える。
あなたは冷酷ではないの？
血も涙もない人ではないの？
何故、耳が痛くても声が聞こえるの？
どうして…こんなに、私を気にかけるの？
そんな感情が光線のように入り混じり、自分でも制御が出来なくなっていた。
A「っ…」
バーボン「？！、トキ？」
気がつくと、私は泣いていた。
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真竜(プロフ) - 青澄＊aosumiさん» 青澄さん、コメントありがとうございます！これからも、更新楽しみにしてくださると嬉しいです！ (2022年5月5日 20時) (
レス) id: c82119363b (このIDを非表示/違反報告)
青澄＊aosumi(プロフ) - めちゃめちゃおもしろい！楽しみにまっています(*^^*) (2022年5月3日 10時) (レス) @page20 id: e0d9ff93bf (このIDを非表示/違反報告)
真竜(プロフ) - アリスさん» アリスさん、コメントありがとうございます！これからも頑張って更新していきます！！ (2022年4月23日 23時) (レス) @page1 id: c82119363b (このIDを非表示/違反報告)
アリス - とても面白いです！高評価が1回しか押せないのが悲しい... (2022年4月23日 19時) (レス) @page7 id: 99e1269188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真竜 | 作成日時：2022年4月22日 22時
