0＊プロローグ ページ1
私は、外に出た事がない。
生まれた時から、窓のある部屋で過ごした事がない。
・
でも寂しくはなかった。
ちゃんと勉強を教えてくれる先生がいて、友達がいて、衣食住に困らなくて。
何不自由ない生活だった。
・
5年前に始まった実験と、"ある人"に出会うまでは。
＊＊＊＊＊＊
「志望者は2人か」
「No.659とNo.731」
黒い帽子を被った長髪の男と、黒いサングラスをかけた男が私たちを見る。
私の名前は、No.731。
これは、左首に刻印されている数字の事。
No.731…
これが私の名前であり、私である証明。
「俺は、ジンだ。これから3ヶ月間、お前らを監視する」
ジンと名乗った男は、目で殺すような殺意を見せる。
ジン「早速だが、2人に仕事をやる。半年前、裏切り者のキュラソーが、NOCリストを奪った。…そこに、"キールとバーボンはNOCではない"とメールが来たが…。裏切り者の言葉は信用ならねぇ」
No.659「……つまり、公安に潜入して、そのリストを改めて持って来いって事か？」
私の隣に立つ、No.659が口を挟む。
ジン「ふんっ、ガキのくせに生意気な口叩くじゃねぇか」
ジンは面白そうに笑うと、私たちに背を向け、スタスタと歩く。
ジン「ウォッカ」
ウォッカ「はい」
ウォッカと呼ばれたサングラスの位置を直すと「お前らは今日から、トキとハーゼだ。ま、せいぜい解剖対象にならない事だな」と私たちを煽り、ジンの後ろを追った。
A「トキ…」
初めて名前をもらった。
ハーゼ「ハーゼか…。トキ、早速だけど、NOCリストを奪いに行こうぜ」
A「そうだね」
私たちは実験台。
そこから脱する猶予は、3ヶ月。
この3ヶ月の間に成果を出せれば、お酒に因んだコードネームを貰えて、正式にメンバー入りを果たす。
もし、成果を出せなければ、解剖対象。
＿＿＿＿
つまりは、死だ。
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真竜(プロフ) - 青澄＊aosumiさん» 青澄さん、コメントありがとうございます！これからも、更新楽しみにしてくださると嬉しいです！ (2022年5月5日 20時) (
レス) id: c82119363b (このIDを非表示/違反報告)
青澄＊aosumi(プロフ) - めちゃめちゃおもしろい！楽しみにまっています(*^^*) (2022年5月3日 10時) (レス) @page20 id: e0d9ff93bf (このIDを非表示/違反報告)
真竜(プロフ) - アリスさん» アリスさん、コメントありがとうございます！これからも頑張って更新していきます！！ (2022年4月23日 23時) (レス) @page1 id: c82119363b (このIDを非表示/違反報告)
アリス - とても面白いです！高評価が1回しか押せないのが悲しい... (2022年4月23日 19時) (レス) @page7 id: 99e1269188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真竜 | 作成日時：2022年4月22日 22時
