17話 ページ19
病院に着き、手術室へと運ばれていくコナンの横を走り、懸命に声をかけている蘭…その表情から、やはり正体がばれているんだなと直感した。
蘭「咲夜ちゃん!!よかった、無事で…」
蘭は私と目が合うと、すぐにこちらに駆け寄ってきて力強く私を抱きしめた。…ごめんね、蘭…心配かけて…新一をこんな目に遭わせて…
咲夜「…ごめんなさい…」
蘭「大丈夫よ、咲夜ちゃん…咲夜ちゃんの応急処置は適切だったって、お医者さんびっくりしてたもん…」
蘭は笑いながら、優しく頭をなでてくれた。すると、背後からこつ、こつと誰かの足音が聞こえてくることに気づいた。
医者1「霊夢先生!!」
その名前を聞いた途端、蘭がピクリと反応する。私も反射的に振り返ってしまった。
蘭「…Aの…お母さん…」
霊夢「…聞いていると思うけど、この子の手術は私が請け負うわ…すぐに始めるわよ」
周りの医者が頷いたのを確認し、お母さんが手術室に入ろうとしたところで「霊夢先生!!」と看護師が駆け寄ってきた。どうやら、コナンと同じ血液型の保存血の在庫がほとんどなかったらしい。だが、それくらいならなんとかなる。…だって、私の血液型は…
蘭「咲夜ちゃん、私達、コナン君と血液型同じだよね??」
咲夜「え…」
私が名乗り出ようとする前に、蘭に問いかけられる。…正体がばれていることはわかっていたが、まさかここまで確信しているなんて思っていなかった。
咲夜「…うん…私の血なら…いくらでもあげるから…だから!!」
そう言うと、看護師さんは私たちを採血室へ案内してくれた。採血室へ使う途中、凍てつくようなお母さんの視線を感じたのは、きっと気のせいなんかじゃない。
採血も無事に終わり、かなりの血を抜かれて多少の倦怠感はあるが、手術室の前で手術が終わるのを待っていた。お母さんを信用していないわけじゃないけど、不安は募っていく一方だった。
蘭「大丈夫よ、咲夜ちゃん…Aのお母さんは天才外科医、世界で名の知られている名医なんだから…だから、そんな不安そうな顔しないで…」
そんなこと言ってる蘭だって、不安げな表情してるじゃない…だけど…
咲夜「うん…そうだよね…」
無理矢理にでも笑顔を作って励まそうとしてくれている蘭に、私も無理矢理笑顔を繕った。本当は、綺麗な笑顔を見せたかったんだけどね…
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーキャラクター
遠山和葉
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フランドール(プロフ) - にいはさん» はい、好きです!!お気付きかとは思いますが幼児化したときの名前と母親の名前は東方projectのキャラから取りました。同じように東方projectが好きな方にも読んでいただけて嬉しいです!! (2022年4月23日 17時) (レス) id: 151f31884d (このIDを非表示/違反報告)
にいは - ふっふっふっ。私には、分かりますよ。作者様、東方Project好きでしょう!!私も好きなんです!!(これで違ったらどうするんだ) (2022年4月23日 17時) (レス) @page1 id: 399162e827 (このIDを非表示/違反報告)
フランドール - Lemonさん» コメントありがとうございます。11話と14話、訂正しておきます。 (2019年7月13日 6時) (レス) id: e0624ff3f8 (このIDを非表示/違反報告)
Lemon(プロフ) - 14話も主人公の考えていることのかっこのなかで平治になってますよ (2019年7月12日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
Lemon(プロフ) - 11話の和葉の台詞で、平治になってますよ (2019年7月12日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フランドール | 作成日時:2019年5月29日 19時