22話『かまってえや』 ページ24
何かいつもより布団が暖かい。
誰にも言えないけれど、私はいつも等身大うさぎのぬいぐるみを抱いて寝ている。
今日は蹴り飛ばさずに抱きしめたまま寝ることが出来たのだろう。
温もりも逃がさないように抱き締めていた腕に力を込める。
柔らかくてふかふかの生地に頭を何度か擦りつけて、2度寝を決めた。
おかしいと気付いたのは頭を埋めた後だった。
ふかふかというより硬い
混乱している頭を優しく撫でられ、優しく、でも逃がさないというようにしっかりと抱き締め返される。
ｿﾞﾑ「寝起きめっちゃかわいーやん…」
A、キスしてもええ?の声で完璧に目が覚める。
驚きで目を見開くとすぐ目の前にエメラルドの瞳。
貴方『ぅ…ぞ、む…。なんで、おるん…?』
ｿﾞﾑ「はえ〜舌っ足らずの方言、ほんま可愛ええ…」
私が今寝ている場所は宇宙船の中の自室。
そこは宇宙船の外と気圧や空気が違うため、もしもがあってはならないとピクミンたちが入るのは禁じていた場所。
彼はその禁止事項を破って来たらしい。
貴方『ちょっ、息が出来なくなったら大変だから入ってきちゃだめっていったじゃない』
彼に向き直り、寝起きでまわらない頭を回転させて、現状を理解する。
少し強い口調で言うと、彼は瞳を揺らがせ小声で謝罪を述べる。
ｿﾞﾑ「朝起きたらな、急に寂しくなってん...
Aに会いたなって…ここ入っても平気やったし…」
かまってえや...と私の首筋に顔をうずめる。
戦闘の時は誰よりも強く、頼りになる彼なのに淋しいと感じるとすぐに誰かにかまって欲しいと口にだす。
無言で力強く抱き締めてくるゾムに心の中で呆れたようにため息をついて。
貴方『…2度寝するからそれに付き合ってくれるんならいいよ。
体に異変あったらすぐ言ってね』
ｿﾞﾑ「!!おん、寝よ!!」
ずっと1人で寝ていた私にとってゾムが来てくれたことが少し嬉しいと感じたことは。
いつか、思い出話として彼に話そうと思う。
23話『プライベート空間』→←21話『とある青ピクミンの想い』
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でめきん(プロフ) - かふぇおれさん» ありがとうございます！引き続き頑張って参ります！ (2020年1月8日 9時) (
レス) id: 0aa9c43be1 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇおれ(プロフ) - あなたの作品に一目惚れしました好きです(唐突)これからも頑張ってください！続きを楽しみに待ってます!! (2020年1月7日 22時) (レス) id: 48871820ab (このIDを非表示/違反報告)
冬枯(プロフ) - モウセンゴケさん» 分かりました！投げることを忘れてましたw一部分でも採用されて嬉しいです！少しでも役に立てたなら幸いです！これからも更新楽しみに待ってます！！！ (2019年12月31日 18時) (レス) id: ec10afebdf (このIDを非表示/違反報告)
モウセンゴケ(プロフ) - 冬枯さん» 提案ありがとうございます!!紫ピクミンがバイクで暴走族特攻をする光景が目に浮かびました…個人的にはやはり『投げる』のを外したくはないので、バイク＋紫ピクミンは投げれない気がしたので、【突撃】の時に案を採用させて頂こうと思います!!申し訳ございません。 (2019年12月30日 22時) (レス) id: 0aa9c43be1 (このIDを非表示/違反報告)
冬枯(プロフ) - 提案です…！紫ピクミン(syp君)が重さで押し潰す事に悩むと言っておられたので、バイクに乗っていると捉えたら、重さもあって当然と思えるのではないかと…！少々無理もあるかと思いますが、個人的に良いと思ったので送ります！これからも更新応援しています！ (2019年12月29日 15時) (レス) id: ec10afebdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でめきん
| 作成日時：2019年12月4日 21時
